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もし失うとしたら、どれがいちばん辛いでしょう。
視覚?
聴覚?
それとも嗅覚?
「嗅覚」とおっしゃる方は多いようです。確かに、この世界に匂いが存在しなかったら、どんなに淡白で味気ない世界でしょうね。
嗅覚が無くなると、味覚も無いと同然。わたしたちが「味」と思うものの80%以上は、鼻の裏側、すなわち嗅覚で感じているのです。噛むと香気成分が喉の上に昇り、鼻の奥に届き、それを「味」として知覚していることは、意外に知られていない事実。
嗅覚障害を持つ方の著作などを読むと、ほんとうに味気のない、生きる気力がどんどん失せていく人生となってしまうのだな、ということがわかります。
しかし、失って最も苦しいのは、もしかしたら触覚、とくに皮膚感覚なのではないでしょうか。触覚の主な器官である手、とくに指先には、無数の神経が通っています。触っている紙が1枚か2枚かを感じられるほどの繊細さ。この感度は、他の動物にあるのでしょうか?
人間が二足歩行を始めたときから、嗅覚の重要性はどんどん下がってきました。昆虫や犬では、種の保存において絶対不可欠の感覚器官なのですけどね。
人間の種の保存において必要な性行為、いわゆるセックスは、おもに触覚で行います。そのため、やはり「いちばん大事な感覚器官なのではないか」と思った所以です。これが無くなったら、ひょっとしたら誰もが気が狂ってしまうのではないでしょうか。
触覚を介する「人の温もり」や「ふれあい」がいかに重要かは、あまり普段意識することはありませんけどね・・・。(特に満員電車などでは苦痛の元でしかないかもしれませんけど。)
みなさんはどう思われますか? 次回はもっとこのテーマを掘り下げていきたいと思います。