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2013/04/11

明るいうちからワインを開けて、のんびりおしゃべりしながら飲み明かす。

これぞ至福の休日。

マレーシアはイスラム国家。

ご存知の通りイスラム教徒(ムスリム)は、豚肉を食べない・お酒を飲まない。

こちらで生活するようになって一番驚いたことは、やはりこの「豚肉」と「お酒」。

スーパーでも「豚肉」と「お酒」の売り場は隔離されていて、会計ももちろん別。
理由はいたってシンプルで、ムスリムのレジ係が「豚肉」や「お酒」に触れることを避けるため。

そしてお酒好きには悲しいことにお酒の値段が高い!!
そんなわけで、私たち日本人を含めて外国人は家でお酒を飲むことが多い。

 

先日マレー人にこんなことを聞かれた。
「お酒で酔うってどんな感じなの?」

敬虔なムスリムは、お菓子やお料理にお酒が使われているものも口にしない。

ムスリムはお酒を飲んだことがないから、お酒の味も知らないし、酔うということ自体が想像できないんだそう。

酔ったときの気分を伝えてはみたものの、体験したことがない人にお酒で酔うということを伝えるのは難しい。
マレー人の友人は終始「?????」っていう顔をしていた。

楽しそうな顔をしてお酒を飲んでいる外国人を見るたびに、お酒は何のために飲むのか不思議なんだとか。

小さい頃からイスラム教徒として生きてきて、しっかりと教育をされているムスリムにとって「お酒」は未知なる飲み物。

「お酒を飲んで楽しい気分で食事をすれば会話も弾むんだ」って伝えたら、「お酒がないと会話が弾まないの?」という返答が・・・。

いつでもどこでも甘いコーヒーか紅茶があれば何時間だってずっと話してられる陽気なマレー人にとっては、お酒の魅力はよくわからないんだそう。

ムスリムにとってお酒は禁断の果実のように誘惑的なものだと思いきや、意外にもそんなことはないようだ。
食事と甘い飲み物があればマレーシアの人たちはいつだって楽しい幸せな気分になれるようだ。

色々な戒律があって大変そうだと思っていたムスリムだけど、小さい頃からそれが当たり前で育った彼らにとってはごくごく普通の決まりごとに過ぎないんだということを学んだ。

2013/04/11 11:04 | kagami | No Comments