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先日家族で上海に駐在する親戚を訪ねた。今回で2度目の訪問。
1度目は“上海”という土地も“中国”に入国することも初めてで、
とりあえず言われるがままに観光をし、ごはんを食べ帰ってきた。
2度目の今回は、少しまわりのことを見る余裕があり
改めて海外で外国人として暮らすことの注意深さ、を思い出す。
例えば、守衛付きのマンションに住んでいる、
とか
あまり目立つような服装をしない、
とか
常にスリには気を付けバッグはチャック部分を内側で前に肩がけ
とか
道端でお財布を開けない
とか、
細かなことだけれど重要で、書き上げたらキリがない。
タクシーに乗れば、日本語で会話していても
端々に走っているエリアの名前を中国語で挟み込む。
ちゃんと自分がどこにいるか知っている、とアピールするわけだ。
更に幼稚園と小学1年生がいる家族だったので、
子供立ちは“さらわれないよう”母親から常に注意を受ける。
外を歩くときはスリにも気を付け誘拐に気を付け、襲われることないよう
テンションを張り続ける。
アメリカで生活していた頃の緊張感を思い出した。
大学時代にボストンにいた頃、ひったくりにあったことがある。
確か3年生の冬だったと思う。
自分の人生の中でも10本の指に入る出来事なので
その内コラムに書きたいなと思っているが、
とにかく幸いだったのは、けがもせず何も盗られなかったこと。
けれどそのひったくりタチは捕まることもなく逃げて行き
だからその後がとても怖かったことも覚えている。
相手が自分を覚えているんじゃないか、
でも私は相手を見てもきっと分からない。
瞬時の事でましてや在米年数も浅く、外国人の顔はみんな同じに見える頃。
だからすぐ、髪を切って髪型を変えた。
その時来ていたジャケットやズボンは、しばらく着なかった。
向こうに見つけられないように。
そして、後から考えれば考えるほど、ひったくりは明らかに待ち伏せだった。
だからNYに引っ越し就職し、会社に歩いて通うことになった時、
通勤経路をよく変えていた。
一度狙われたら襲われることは避けられない。
日常パターンがあると襲いやすくなるから狙われる。
日本に帰って来て10年ほどたった今、
あれは妄想を掻き立てすぎで、注意深すぎだったんじゃないかと思ったりもする。
けれど今回上海を訪れその家族を見た時に
土地勘のない外国人はやっぱり狙われやすいものなのだな、と。
もちろん日本だからと言って安全、ということではなく、
やはり生活パターンが分かると、悪事を働く人にとっては
計画が立てやすく、リスクヘッジがしやすくなる、ということはきっと同じ。
けれど、外国人でいる限りまず目立つことが避けられず、
日本人の場合は明らかにその土地より豊かな生活力があることが多く
普通に生活しているだけなのに、それが見えてしまう。
盗まれるものが何もなくても、日本人は全て裕福、と思っている
ステレオタイプな外国人タチが、日本人、というだけで襲う事だってある。
盗むものがなければ、その変わりとして命が怪しくなる。
ふと思ったが、日本に在住している外国人たちは、
同じような緊張感を持って生活しているのだろうか。
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おもしろかったのは、一番下のちびっこが
最初の夜に歯磨きをする時に得意そうに教えてくれた。
歯を磨いて口をゆすぐ時は、
まずコップに飲料水タンクからの水を入れ、それに歯ブラシを入れてかき混ぜるんだよ
それかから水で口をゆすぐのも飲料水で!
なるほど、怖いのは外での出来事だけじゃない。
少なくともアメリカでは、蛇口の水でも大丈夫だったけど
中国では慣れるまでは歯ブラシさえも水道水で洗わない方がいいらしい。