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お久しぶりです。
来月はサッカーのワールドカップ南アフリカ大会、日本代表メンバーも発表されて私は既にサッカーモード。これまでW杯が開催され日本代表が出場した98年フランス大会、02年日韓大会、06年ドイツ大会と私は開催月である6月に一切の出演依頼をお断りしサッカー観戦に集中してきたものですが、さすがに今回は一児の父という立場もありお仕事は請けさせて頂いております。オトナですからね 笑
ちなみに日本代表最大の試練でもあるオランダ戦の日、私は舞鶴で15時から演奏会本番をやって帰宅後観戦予定。正直どんなに頑張っても後半からの観戦になりそうなので、一切の情報を遮断して帰宅し、録画で観戦しようかと思っています。
そんなサッカーとオーケストラにはいろんな共通点があります。
まずは監督の存在。
サッカーにも監督がいるように、オーケストラには音楽監督が存在します。サッカーの監督が戦術やチームカラーを出していくように、その楽団の方向性や音色を造り上げるのは音楽監督です。音楽監督が自ら指揮をする演奏会もありますが、他の指揮者がタクトを振る場合もあります。そういった意味では、音楽監督はサッカーチームで言うならGMのような存在とも言えますね。演奏会本番を担当する指揮者が現場監督というところかな?
コンサートマスターはサッカーチームでいうなら主将でしょうか。
サッカーなら実際にプレーするのは選手、オーケストラなら実際に音を出すのは演奏者ですから、その中心となり、一挙手一投足が大きな影響力を持ち、高い技術とリーダーシップを備え、周囲から信頼されなければならないコンサートマスターはキャプテンと呼ばれるに相応しいかもしれません。時と場合によってはコンサートマスターがリハーサルを進めていくこともあり、頼りにならない指揮者の演奏会ではオーケストラはコンサートマスターについていきますから、重要極まりないポジションです。
さて、ポジション別に見てみると、まず守護神、ゴールキーパーはオーケストラならティンパニーを中心とする打楽器群ではないでしょうか。最後方から全体を見守り、崩れそうなリズムを立て直すといった役割はそっくりですね。
続いてディフェンダーはコントラバスやテューバなどの低音楽器群。全く目立たないながらも居なくなると困る、たまにオーバーラップ(旋律を奏でる)こともある、そんな縁の下の力持ち。演奏上闘莉王選手のような過剰なオーバーラップはありませんから、イメージとしてはやっぱりドンと構えるバルセロナのプジョルでしょうか。
中盤はチェロやホルン、木管楽器群あたり。演奏全体のバランスを司り、美しいメロディーだけではなく渋い和音も聞かせる働きをします。サッカー選手で言うなら中村俊輔選手や今野選手の役割を同時にこなすポジション。玄人受けする演奏者の多いポジションですね。
最後にフォワードは何と言ってもトランペットやヴァイオリンなど旋律やここ一番の華やかなサウンドを聞かせる楽器でしょう。特に金管楽器の一発の決定力は大事です。いくら外しても1発決めれば許されるサッカーのFWに比べたら、1発のミスも許されない金管楽器のほうがシビアなんじゃないかな?
他にも、サッカーのホペイロやドクター、フィジカルトレーナーはオーケストラで言うならライブラリアンやステージマネージャーにあたるでしょうし、探せば共通点はキリがありません。
いよいよ来月から開催されるワールドカップ、試合を観ながら「この選手はオーケストラならこんな楽器かな?」と考えながら見るのも面白いかもしれません。但し皆さん、くれぐれも寝不足にならないようご注意ください。
あ、一番注意しなければならないのは私自身ですね・・・・・