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2012/12/16

シガーボックスには角を保護するためのテープがあります。
黒い場合もありますが、たいていの場合白い色でして、まんま「ホワイトテープ」と呼ばれることが多いものです。

このホワイトテープを巻くのは、角を保護するため、という目的と、
多少角がつぶれていたりしても、白いラインの内側で綺麗な直線的に見えるという、錯覚を生みだす視覚的目的があります。
たかがテープと言えど、これなしの演技は僕はあり得ません。

もう一つの視覚的錯覚と言えば、多少シガーボックスが色あせて汚れても、
ホワイトテープさえ貼り替えれば新品同様に見えるという効果もあります。

さて、
今日日中、学生に交じって体育館で練習をさせてもらっていたのですが、
ふと、ホワイトテープにひびが入っていることに気づきました。

僕の使っているシガーボックスは、このタイプを愛用し始めてから6~7年くらいと思いますが、
最も広い面を正面とした時に、左右を向いている面(要するに挟む面。滑り止めの貼ってある面)がプラスチック、それ以外の面が木製のシガーボックスです。

通常木製のシガーボックスよりも頑丈で、プラスチック製のシガーボックスよりも歪まない、
それぞれのいいとこどりのシガーボックスなのですが、
使い続けると、プラスチックと木の接着の部分が、内側の木ごと削れてしまい、その兆候としてホワイトテープにひびが入るのです。

こんな感じ。縦に黒い線がぴっと走っているのがわかりますでしょうか。
このひび割れは、おそらくこのシガーボックス特有の現象でしょう。

これを放置して、さらに酷くなると、

こんな感じ。こうなると木の面からプラスチックの板が外れてしまい、再起不能になってしまいます。

ここまで酷いものではなかったのですが、
「もうひびが入ったのかよ……ちょっと早すぎないか……?」と思いました。

大会などに向けて全力で箱練習をやっていたのならともかく、前に比べると練習している時間も少なかったし、
何よりも、ここ最近はシガーボックスよりもクラブに力を入れていたので、
「ひび割れ」が起こるとは思っていませんでした。

ただ、Junk Stageの過去の記事を探ってみると、この時に買ったシガーボックスですから、約1年半ですから、思ったより時間がたっていました。

これをこのまま放置しておくと、さらにひび割れが酷くなり、最悪再起不能になってしまうので、
家に帰ってホワイトテープを貼り直します。
こうすると、少し寿命が延びます。

その時、ふと、
「買いたてのシガーボックスは完璧な形をしていない」
と思いつきました。

当然ですが、買いたてほやほやのシガーボックスは、プラスチックの面と木の面が綺麗に接着されていて隙間がありません。
しかし、この状態のシガーボックスは、「固い」んです。
滑り止めがついているとはいえ、衝撃を吸収できる個所はありませんから、当然挟んだ時のダメージは一番接着箇所にかかるんです。

この時、当然「固い」ものはかなり反発もするわけで、箱の上に箱を乗せるようなバランス技も難しくなるし、挟み込む技も、固くない状態のものに比べると成功する範囲が狭いのではないでしょうか。

そして、角にダメージが累積し、結果的に木がボロボロになって、「ひび割れ」を起こすわけですね。

ただ、実はこの「ボロボロ」になった状態の時こそ、シガーボックスはやりやすい状態になっているのではないかと思ったわけです。
ボロボロになった結果、少し隙間ができますから、挟んだ時の衝撃が、その隙間に吸収されている、ということが
起こっているのではないでしょうか。

すると、「固い」時よりもバランス技では衝撃を吸収しやすくなって「弾む」ことがなくなりますし、挟み込みも、多少ずれてもショックを吸収して成功しやすくなっているのではないかと。

「ボロボロ」は度を超すと壊れてしまいますけれどね。

そうすると、新たなる可能性が見えてきます。
つまり、プラスチックの面と、木の面を接着するその箇所に、衝撃を吸収するような
何かしらの素材を埋め込むわけです。
柔らかすぎると箱が歪んでしまいますし、硬すぎると衝撃の吸収という目的を果たさない。
素材探しが難しそうですが、これが実現できるのであれば、
最初から「固く」なく、しかも、耐久度の高いシガーボックスができるのではないでしょうか。

この手に道具自作の力があれば早速トライしていたところでしょうが、
残念ながらその技術も時間もありません(^^;
なので、ここに書き記しておいて、どこぞのジャグリングメーカーさんの目に留まることを
待つことにしたいと思います(笑)

サンプルのテストなどは行いますので是非ともご一報を(笑)

さて、僕の「ひび割れ」を起こしたシガーボックスですが、
「寿命が近づいた」と思うのではなく、「扱いやすくなった」と前向きに考えて、
今後も大切に使っていきたいと思います。

2012/12/16 03:48 | ryuhan | No Comments