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地球の舳先から vol.252
台湾編 vol.3(全4回)
台湾へ行ったら、台北で元気を充電したら郊外へ行って、ものすごくいいホテルに泊まる。
いつの間にかわたしの台湾旅は、そういうスタイルになっていた。
今回はといえば、太魯閣渓谷のほぼ終点にある「晶英酒店(Silk Place)」。
まさに大渓谷の中にあるのだが、どれくらい「渓谷の中」か、といえば、このくらい。
取っておいたのはスイート。団体観光客のバスを横目にボックスカーで水を支給され、
長蛇のチェックインカウンターを素通りしてクラブラウンジに通され、チェックインを行う。
旅に出ると途端に「待つ」とか「並ぶ」とかが苦になくなるわたしではあるのだが、
このスムーズさはとても美しいオペレーションだった。
大自然の夏の光が差し込むラウンジは様々な形状のソファがあり
渓谷を見ながらくつろいでいる人も多々。
もちろん、昼間はお茶、夕方にはアフタヌーンティー、夜はアルコールが無料でサーブされる。
チェックインの手続きを済ませ、豊富なアクティビティとタイムスケジュールの説明を受ける。
午後と、翌日の午前中に行われる太魯閣渓谷のツアー(AM/PMで内容が変わる)、
SPAと夕食、それから翌日の空港までの送迎車の時間を確認し、部屋へ。
さっそく出迎えてくれたのはテーブルの上のウェルカムフルーツ。
部屋の広さはもちろん申し分なく、窓からは大渓谷の絶景。
バスルームには、陶器に入ったバスソルトとアロマキャンドルも用意されている。
そしてとにかくこのホテル、「おみやげ」がやたら多い。
ガラスのびんに入ったお菓子はチョコレートと豆。お持ち帰りくださいとのこと。
お茶も、きちんと茶葉で、緑茶、ジャスミン、台湾茶と用意されている。
冷蔵庫の中は、アルコールも含めてすべてフリーだ(スイートのみ)。
これは、思わず部屋でゆっくりしたくなってしまうともいうもの。
後ろ髪をひかれながら、とりあえず昼食に出る。
とにかく英語のメニューがよくわからないのだが、イカと野菜の炒め物にありついた。
午後のツアーへ出かけて帰ってくると、随分暑さにやられたようなのでラウンジで休むことに。
カップに入ったガナッシュやエクレア、ケーキなど。
ゆっくりしていたらスタッフが近寄ってきて、そろそろスパのご予約の時間ですよ、と
声をかけてくれる。うーむ、すごい。
わたしは本来、海外に行くと貧乏性が発動して、ホテルでじっとしていられず走り回るのだが
ここのスパはまず入ると漢方の入ったお茶と小さな茶菓子がサーブされる。
大渓谷の窓際に設置された広いジャグジーの両脇にはふわふわのベッドマットが敷かれ、お昼寝用。
しかもこの空間が完全に貸し切りなのだ(カップル利用も可能)。
施術の前に30分ほど、この場所を好きに使う事が出来、スタッフも入って来ない。
スパから戻ると、日も沈んでいる。
屋上のプールはライトアップされ、涼しげなデッキチェアの向こう側には
ソーセージなどのちょっとしたおつまみとアルコールも売っている。
夕食はバイキングにした。一日中食べているような気がしてならない。
ビュッフェは豊富で、冷菜、温菜、サラダ、魚介などがゴージャスに盛りつけられる。
メインのお料理は数種類から選んでおくプリフィクス方式。
麺類でしめたい人は、シェフが好きな具でその場で作ってくれるカウンターもある。
ちなみにデザートも20種類以上が並び、チーズバーまである。
(ワインをね、グラスっていったつもりでしたがボトルで来ましたね。)
まだまだ、夜は終わらない。
この太魯閣渓谷のあたりは伝統的な原住民「アミ族」が暮らしたところで、
その衣装や伝統的な舞踊を見せてくれるショーが、中庭で行われる。
夜も更けた頃、ようやく久方ぶりに部屋へ帰ると、ライトとベッドメイクが変えられ
ターンダウンされてまた一段と雰囲気を増していた。
ウェルカムフルーツは、お夜食のおやつである3種類の羊羹に変わっている。
ぐっすり寝て、早朝に起きる頃にはまた充電完了。
渓谷ツアーへ出かける前に、また屋上階へ行く。
こちらは、実はこの施設でわたしが一番気に入った場所。
ヨガスタジオとして使用されたりもするのだが、オープンスペースで自由に使える。
冷たい水と果物も常備され、朝、大渓谷に四方を取り囲まれながら身体を起こす。
外へ出ると、プールスペースの横には、屋外に直接ソファを設置したひなたぼっこ場。
オープンスペースなので、雨が降るとどうなるのだろう?などと思ったが、
ここは夜も燃えさかる火が渓谷を美しく照らし出し、星空観察にももってこい。
ここはキャンドルなどではなく「火」を使うというのが、大自然に寄るというコンセプトなのだろう。
そんなわけで、かなり駆け足で、でもほとんどの施設を堪能した。
太魯閣渓谷の観光拠点としても大変便利なSilk Place、太魯閣へ行くなら絶対におすすめです。