« 獅子と牡丹~その1~(中世文学担当・タモン) | Home | 第21回バーチアル座談会 『新春放談 行く年、来る年 2010/2011!!』を開催します。(その1) »
あけましておめでとうございます。
昨年は皆さんのおかげで、
このコラムを書き続けることが出来ました。
コラムを読んでいるというお話を伺うたびに、
恥ずかしい想い半分、がんばって更新しようと思わせていただきました。
ありがとうございます。
本年も精進していきたいと思いますので、
宜しくお願い致します。
「充実した日々」
私が小学生だったとき、
名古屋では、夏休みには「夏の生活」冬休みには「冬の生活」という、
国語や算数等すべての教科が1冊にまとめられた課題が配られた。
基本的にはこの冊子と読書感想文が長期休みの宿題になる。
私は小学生の頃から、
こういったタグイのものを計画的にすすめることが出来ず、
2学期が始まる数日前、もしくは始まってからのロスタイムで行っていた。
小学6年生のとき、「夏の生活」の最後のページに、
「夏休みを振り返って感想を書きましょう」とあった。
そこで私は色々と書いた最後に、
「充実した夏休みだった。」 と書いた。
自分としては、何も考えずに率直に書いたつもりだったが、
担任の先生からは、
「小学生で“充実した夏休み”なんて書いたのは、
今まで長い教員生活をしてきておまえだけだ。」
と言われたことを今でも覚えている。
全日本大会年齢別優勝、野球部県大会ベスト8、
友達と3人でつくった立体作品『伊勢湾台風後の松栄小学校』がなにかの賞に選ばれる、
立体作品製作中に彫刻刀で指を掘り5針縫う、
手を包帯で巻いたまま陸上部でリレーに出場
感想なんて言われても、
ひとつひとつ書いていたらきりがないし、
何か簡単に書けないかなと思っていたときに、
自然と出てきた言葉が“充実”だった。
おそらく漢字が書けず辞書で引いた気がする。
【実】
1、うそ偽りのないこと。
2、内容。
3、誠実な気持ち。まごころ。
【充つ】
1、いっぱいにする。満たす。
2、望みなどをかなえる。満足させる。
【充実】とは“誠実な気持ち”を“満足させる”と書く。
同じ何かを行う日々だったとしても、
“忙しい日々”と“充実した日々”では、まったく違う。
人生とは1日1日の繰り返し。
幸せな人生とは、1日1日をどう過ごすか。
せっかくの一度の人生、
心を亡くした日々の繰り返しではなく、
充分に実った日々の繰り返しでありたい。
今年一年もそんな年にしたいと思います。
本年も宜しくお願い致します。