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今回は、金管楽器を始めたばかりの小学生や中学生のお子さんがいらっしゃる親御さんに向けた、練習法についてのアドバイス的な回とさせていただきます(対象読者、とっても少なさそうですね…)。
さて。
練習で大切なこととは何なのか、と考えますと、やはり、基礎的な練習を愚直に反復する、これはとにかく重要です。
もちろん、基礎練習だけでは飽きてしまいますので、いろんな曲も吹くべきです。吹きたい曲を。そして、過度に体を痛めつけないように休み休み。しかし、毎日。
ぼくも未だに毎日、主に2種類の練習フレーズを繰り返し練習しています(2種類とはいっても、同じフレーズで半音ずつ上げていったり、すべてのキーでやったりしますので、じっくりやると、これだけで計1時間くらいはかかってしまいますが…)。
とりあえずどんなフレーズを練習すればいいのかは、身近な指導者の推奨されるもので良いと思います。
ここでは、そういった基礎練習を行うときの注意点を書かせていただきます。
まずは当然ですが、メトロノームを使って行うべき、ということが1つ。
そしてメトロノームの速度の設定ですが、速さにこだわる必要はありません。
むしろ、ちょっと遅めかな、くらいの速さで行うのがおすすめです。
テンポが遅いから指の動きも遅くてすむか、というと、そうでもないのです。
例えば、ド・レ・ミ・ファ というフレーズがあったとします。テンポが遅かろうが早かろうが、ドからレに音が移る瞬間における指の動きのスピードは、変わらないのです。
テンポが遅いときと早いときで、指の動きで何が違ってくるかというと、指が止まっている時間が長いか短いか。
テンポがゆっくりめのときのほうが、「しっかり止まっている」=「それぞれの音を十分な長さで吹く」というテーマも加わり、むしろ練習としてはシビアになってきます。
あと大事なことは、「いろんなことを考える(イメージする)」ことです。
ぼくは26、7歳のころに初めて指導者について習ったのですが、基礎フレーズの練習中に、突然師匠がこうおっしゃいました。
「おーた。お前、今、何考えて吹いてた?」
(ぎくっ〜。女の子のことを考えていたことを、師匠はお見通しでいらっしゃるのか!?)
「えーと、テンポどおりに吹くことです」
「ほかには」
(ぎくっ〜)
「えっと、指を早く動かすことです」
「ほかには」
(ぎくっ〜)
「えーっと………」
「いいか、おーた。ひとつのフレーズを練習するとき、たくさんのことを考えていなきゃだめだ。アタック、音程、音色、音の長さ、呼吸…。たくさんのことを考えながら吹かないと、上手くはならないよ」
(茫然自失…)。
というわけなんですね。
いろんなことを考えることは難しくありません。いい音のレコード(あ、今はレコードじゃないですね…)を聴いて、いい音をイメージすれば良いのです。いい音はどういうところがいい音なのか、細部にわたってイメージできると良いです。
いい音をイメージして日々練習していれば、次第にそのイメージに近い音が出せるように、体が出来上がってくるんですね。
自分、なんか、とっても上手い人みたいですね…。
最近になってつくづく感じていることを書かせていただいております…。
つまり、練習はこうあるべき、ということを、今つくづく考えながら練習しているという次第です(それを忘れないための、備忘録的なコラムなのでした…)。
つまり、ぼくが上手くなるのは、これからです…。…。…。
まとめます。
基礎を愚直に反復。そして、いい音を細部にわたってイメージ。
人生も同じですね(でました! 困ったときの『無理矢理人生なぞらえ』!!!)。
…。
何がどう人生と同じなのかは、読者の皆さまのご判断で…。
そんなこんなで、ぼくは今日もラッパを吹いて暮らしています。