2012/09/08
むかしむかしあるところに、心優しい青年がおったんじゃ。
その青年はカメを助けて竜宮城にいき、現実に返ったとたんにおじいさんになってしもうた。
そんな昔話をふと思い出した。
そこに「浦島太郎」の絵本があるのに、絵を見ずに言葉を聴いていた
幼いころの私は何度もなんども竜宮城っていうところはどんなところなのか
想像し続けた。
青年がおじいさんになってしまった時、
その青年はどんな気持ちだっただろうかとこころの中を何度も探り続けた。
大人になって今までにない新しい音楽に出会ったときも、
何度もなんども先生の言葉を思い出し
その言葉の先には何があるのか想像し続けた。
私は想像するのが好きなのかもしれない。
だけど想像だけで終わらせず、形にしてこの手で掴んでみたいと思ったときには、
弟子になっていた。
生まれてこの方、こんなむちゃなやりかたで何度もお願いをしたのは初めてだ。
自分にこんな一面もあったのかと自身が驚くほど、むちゃぶりをしたのも初めてだ。
先生の言葉をノートに書き取り、その先を想像するのには、
私にはまだ、本当のところ難しかったかもしれないがその先に何があるのか、
ひとつひとつの授業のなかで微力ながらも掴んでいけるように
なった。
それを実感し始めたのは、先生の授業に月に1回、東京から大阪へ通うようになって
3カ月ぐらいたったある日のことだった。
2012/09/08 11:06 | shiho | No Comments