« ロンドン五輪ショートコラム集① | Home | AM to AM »
2012/08/11
夏のそよ風が少しずつ冷たい風に変わってきた。
高山帯の草原ではサラサラと揺れる草の音と雲の流れが次の季節への移ろい を伝えている。
既に朝晩は10℃以下になることもあり、星空の輝きが増してきたのも山の 空気が変わって
きた証だろう。
9月初旬には紅葉シーズンを迎えるのだから、どれほど大雪山の夏が短いかが 分かる。
きっと生き物達はいち早く感じ取っていることだろう。
風の感触、太陽の変化、森のにおい・・・。
日々の変化を感じ取り、季節の移ろいを知り、やがて来る冬の生活に備えるのだ。
ここでは下界で感じているような分刻みの「時間」を感じることはない。
感じるのは自然の変化から伝わる「時の流れ」だけである。
まるで自分も動物のようだ。
1日は「日の出に始まり、日の入りに終わる。」
そしてはっきりとした四季の変化が確かな時の流れを実感させてくれる。
山に入ってから約50日。
ここに居るとなんだかそれだけで充分のような気がした。
2012/08/11 10:20 | yamada | No Comments