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2012/08/06

私はある中学校のPTA会長をさせて頂いています。

この中学校の学区内にある小学校で、悲しい事故があり心を痛めています。

人は皆いつかは死ぬことを宿命として生まれてきていますから、死そのものを否定はしません。

ただ、その順番が逆になったときに溢れる涙を抑えることができません。

地域の大人の一人として、子どもを守ってあげることができなかったことを、単なる悲しい思い出として

記憶するのではなく、二度とこの様な悲しい出来事が起こらないように努めるのが私の役割です。

心より、ご冥福をお祈りすると同時に、自身の役割についてしっかりと向き合うことをお約束し、

私の中での区切りとさせていただきます。

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さて、タイトルの「子どもたちの力を活用する」ということはどういうことでしょうか。

市民活動で子どもたちの分野と言うのは、本当に幅広いのです。

私が関わっている難病の子どもたちから始まり、障がいを持つ子への支援、学習支援、運動や野外活動の支援、

貧困で離散している家族も居ますし、ネグレクトや暴力などなど、挙げ出すとキリがないですね。

しかし、支援されるばかりが子どもたちの役割ではありません。誰かのために役に立つことも、もちろんできます。

今日はそのお話をしてみましょう。

富山県に、あるグループホームがございます。

「このゆびとーまれ

グループホームですから、利用者さんはご高齢の方です。

ただ、その方たちのリハビリや心のケアに、子ども達の力をうまく活用しています。

職員が声をかけても、振り向くことさえなかった認知症の男性が、子どもが声をかけられると

すっとたちあがり、食堂(だったと思う)へ移動を始めました。(TV放送をみての記憶です)

子どもに連れて行ってもらうというよりも、子どもの手をとり「しっかりと導かねば!」という、意識が表にでてきたようです。

職員の方の接し方が悪いのではなく、そこは子どもの存在のほうが一枚上手だったということでしょう。

子どもには偏見がありませんし、へんな先入観もありません。自然に声をかけられた男性は、

本来持っている運動能力や、なりを潜めていた、「生きる力」が表に出てきたのだと思います。

これは、子どもだからこそできる素晴らしい仕事ではないでしょうか。

核家族化が進み、家族の中での子どもの役割が、はっきりしなくなりました。

私の家では3世代同居なので、子どものもつ力に助けられることもあります。

そういうことが、このグループホームでは行われているということですね。

いつかここに見学に行きたいと思っています。

私も将来これによく似たことを始めたいと考えているからです。

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ぼくたちの たんにんの先生に 力をかしてください
筋肉の進行性難病「遠位
(えんい)型ミオパチー」の治療薬を早く!
――熊本県益城町立 津森小学校

  難病とたたかう中園先生のために子どもたちが書いた署名の訴え

 

学区内の人口を越える署名を、子ども達が集めたそうです。

もう、説明は要りませんよね。

大したものです。

難病の『遠位型ミオパチー』には、治療法や薬はありませんから、放置すればまさに命の危険があります。

厚生省が認めれば、予算がついて、治療法や薬の開発ができます。

私の長男の子どもは病気の名前があるだけで治療法や薬はありませんでした。

しかし、難病指定されている今は医療費の無料と、移植や治療薬が開発されていますので、

患者となっても昔より希望が持てる段階まできています。

子ども達の活躍が認められ、『遠位型ミオパチー』が難病指定に加わり、担任の先生の

病状が少しでも良くなることを祈らずにはいられません。

最後に、難病・奇病はまだまだ沢山あってその数、5000を越える言われています。

私も微力ですが、患者さんのためにこれからも頑張って行きたい。

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2012/08/06 09:30 | hamamoto | No Comments