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電子音楽に出会ったのは今から数年前。
コンピュータ音楽?なに?PCで音楽作るのかしら。それぐらいの知識だった。
はじめてコンピュータ音楽の授業を受けたのはこれから寒くなる12月の初めだったと思う。その時はチェリーというMIDIのフリーソフトを使っての授業だった。
「コンピュータでしか音楽を作ることができない曲を作る。」という課題だったと思う。
例えば人の手の届かない音程差をすばやく弾く曲を作るとか、何かしらの法則に従い作曲する。図形楽譜(視覚的に絵を描くような曲をつくる)など、ひとりひとりが自由な音楽を作った。
音楽と言えばピアノしか触ったことがなかった私はMIDIでの音(音を数値化する)に違和感を感じ、とてもてこずったのを覚えている。
しかし、曲を作りなさいと言われたときに頭の中に浮かんだのが
「子どもとおとなが雨の中を歩いている風景」だったので(なぜ、それが出てきたかは分からない)心像風景を描く音楽を作ることにした。そして完全5度の音程(自分で考えた何かしらの法則)を曲の最後まで守り続けるようにした。前半は納得したような曲が出来上がったが後半への曲の繋ぎに苦労しそのあとの音の配置に完全5度を守るようにしたかったのだが半分、頭の中がおかしくなり(笑)自分でもよくわからない音楽になってしまった。自分は何を作りたかったのか。という疑問も湧いてきた。しかし、提出まで時間が少ししかなく、曖昧な曲が出来上がってしまった。
その時思ったのが、コンピュータの音楽を自由に操りたいと思う気持ちが強くでてもっとこの音楽を勉強したいという衝動に駆られた。
それと同時に赤いセーターを着て足を組み涼しい顔をしながらこのコンピュータ音楽の課題を考えた檜垣智成先生という人物にも興味が湧いた。私たちが四苦八苦している間、手も出さず、ヒントも出さず、いつも同じ席に座り電子音楽の得意な生徒と話しをしている檜垣先生は一体、何者なんだろうとおもった。