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2012/07/31

2009年7月
夫が仕事の都合で家を空け、単身赴任することになった頃。
結婚式の準備やアルバイトではあるが久々の仕事に少々疲れてきた頃。
気持ちの弱い私のダメな部分が、顔を出し始めた。

まず、朝起きられない。
毎朝夫を送り出すために、朝食を作って、と、しっかり起きていたのだが、
自分だけになると、朝食もとらずに時間ギリギリまでベッドにいるようになった。

次にお酒の回数が増えた。
出張でなくても、夫と夕飯を家で一緒に食べることがほとんどなかったので、
一人で夕飯を食べることには慣れていたが、つい外食がちになっていった。

また同じ頃、月イチの通院であるホルモン治療の注射の前に発熱するようになった。
生活のサイクルが、少しずつ、整わなくなっていくのを感じていた。
毎朝服用する薬も、飲むことを忘れる日が何日かあった。

こんなんじゃダメだ。
そう思っても、カラダと気持ちがついていかなかった。
夫にそばにいてほしい、そう思ったけれど、口にだすことはできなかった。
週末、たまに帰ってくるときには、元気なところを見せなくちゃ、
これ以上心配かけちゃいけない、と思っていたから。
赴任先へと戻る夫に「行ってらっしゃい!」と笑顔で送り出したあとの、
無気力とも少し違う、心のバランスが取れない状態、ハリのない生活。

周りは、手術も抗がん剤・放射線治療も終わって、髪も生えてきてウィッグも取れて、
職場復帰も果たし、お酒も飲めるし、もう治療はすべて終わった、
そんなふうに思われていたことと思うが、
本当に辛いのは、ここからだった。

ホルモン治療の影響で更年期障害のような症状は止むことはなかったが、
そんなことは見た目には誰にも分からない。
真夏とはいえ、おかしなほどに顔だけ大汗をかいたり、急に震えるほど寒くなったり。
そのたびに、気持ちも上がったり下がったりする。
こんな状況で平常心を保てといわれても、無理。
アルバイトも、その日の朝にお休みの電話を入れることが増えた。
突然涙が止まらなくなったり、ガンが再発する夢を見たり。
お酒を飲まないと眠れない日々が続いた。

周りには、結婚式が近づいてきて、マリッジブルーなのかもね?もう入籍してるけど!
なんて笑って冗談を言ったりしたが、
家に帰ればソファから動くことができないほどの精神状態。
どうにかしなくちゃ、どうにかしなくちゃと思えば思うほど、這い上がれない。
けれども、強がってしまう私は、この状況を、このときは、誰にも言えなかった。

・・・次は、急な発熱~その後をお伝えします・・・

2012/07/31 11:59 | megumi | No Comments