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2012/07/30
曲独楽 江戸曲独楽の 心棒というのは 鉄で出来ています
 
多くは 5ミリ程度の直径ですが
 
私の体型に合わせて 製作者のI先生に 3.5ミリで心棒を作っていただいている曲独楽と、
 
4、5ミリくらいの曲独楽が 私のお気に入りです
 
曲独楽 三増巳也のコマの曲芸 こまのみぃちゃん の曲独楽解説

コマの女性曲芸師 三増巳也 みます みや による 曲芸のプロ仕様のコマ 曲独楽 きょくごま の解説

 この写真で使っている曲独楽は

 

30数センチの直径で

風車という 三増流特有の演目で使います

 

この心棒は5ミリありますから

前述の 3.5ミリの心棒は

結構細いです

 

私が初めて 三増 紋也師にお会いた時に

曲独楽の回し方を 教えていただいていると 皆さんは思っていらっしゃるでしょうね~

 

ところが

 

曲独楽の回し方は 紋也師の回し方を見るだけで

初日は触るのみ

 

紋也師は 予備の曲独楽を 私に持ち帰って 回してみてねって

 

渡しただけだったのです~

 

見るだけですから さあ大変

 

どうしよう どうしよう

 

次回までに出来てなかったら きっと見込みが無いからって 破門だ~

 

とか

焦って回すけれど 全く手の中をつるりんとすべって 落下するだけです

 

そう 一番難しいといわれる 片手の中で回す 「ひねり回し」の習得の事です

 

綺麗に回しているんです

 

紋也師も小紋ねえさんも…

 

あ‘‘‘~

 

あなたなら こんな時 どうしますか~?

 

当時私は20代でしたが

今と変わらず 不器用ですので

手が痛くなるほど

回すのですが

この回転法を身につけるまで約1年かかってしまいました

 

回す事は 単純に見えますが 極めて難易度が高い…

 

ひたすら くるくる

 

朝起きてくるり

夜中にそーっと回し

早朝3時にいきなり起きてぐるん

 

こんな風に あらゆる時間帯で いろんな体調の時に回して

体得するしかありません

 

はっと気が付くと

私より はるかに機用な ジャグラーのマサヒロ水野さんが入門してきて

 

ますます置いていかれる感に焦りまくり

 

手に水たまりができて 魚が泳げるくらいになるまで くるくるしてました

 

で 父 源氏太郎の同期や先輩の 水戸大神楽の寿翁先生や、江戸太神楽の小次郎師、利二郎師、楽屋でお会いすると

若い頃の修業の苦い話を結構してくださって

本当にいい教科書でした

 

食事してから どれくらいの時間まで 集中の落ち方 上げ方の調整が可能かとか

じっとしていて眠くならない方法に

某歌手 冬美さんの小ネタ アメちゃん方式と同じく

ほっぺか舌の下 あるいは上唇内に

ミンティアなどのメントール系タブレットを挟んでおくので

 

覚醒すること請け合いです

 

いつでも 声枯れ一つせずに 舞台での口上が可能になりまする~

 

そう その心棒3.5ミリという感じは

手の中で どのように 密着しながら曲独楽の回転を邪魔しないかが鍵であって

 

回そうとして 回転をかける感覚とはまったく違うものです

 

これは 5ミリの心棒の扱い方とは 違う世界です

 

私は 紋也師の3.5ミリや、女楽師の3.5ミリを幸いにして手にとっているので、

この違いがものすごく実感できるのですが

 

今寄席で扱われている曲独楽は

ほとんど5ミリ以上の心棒なので

あいにく この回転方法を 見られない様子です

曲独楽の製作者の先生が みんな男性だから

曲がりやすい3.5ミリの恩恵を実感することなく

多分一度も作った事がない方もいらっしゃると思います

 

紋也師は 花柳の舞踊家でもありましたので

踊る為の所作として欠かせない表現を

このひねり回しで 私に教えてくださいました

三増流の凄い所は

さりげない最先端の工夫を散りばめて

古典のゆかしさと 面白みを一緒にご覧いただける点ですので

私も この3.5ミリ曲独楽を

慌て者の20代曲独楽師でない今から

大いに使っていきます

 

曲独楽 三増巳也からの 感謝状

曲独楽の応援をしてくれる方へ 三増巳也から 感謝状を作ってみました

 

 

 

 

2012/07/30 03:27 | miya | No Comments