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2012/07/15

どうも、ここ数年、季節の移り変わり、というものが、
やけに極端ではないか、と思わずにはいられない。
晩春、梅雨、初夏、がなく、いきなり盛夏に突入したような、
うだるような日が続く、ここ東京。

一方で、九州では、梅雨が居座り続け、大きな水害をもたらしている。
これ以上の大災害にならないことを祈るばかりだ。

さて、久しぶりに、専門分野であるはずの、ブータンの話をしよう。

ブータンでも、先日、悲劇的な出来事があった。
日本でもニュースに取り上げられていたので、ご存知の方もいるだろうが、
歴史的なゾン(城)である、ワンデュ・ボダン・ゾンが、
火災のために、ほぼ完全に失われてしまった。

ブータンの歴史的建造物が火災で焼失、国王夫妻も現地入り┃CNN.co.jp
http://www.cnn.co.jp/world/30007129.html

記事内では、寺院、と書かれているが、これはやや正確性に欠ける。
ゾンは、ブータンにおいては、政治と宗教の中枢を兼ねた機能を有しており、
各県のゾンは、県庁であり、かつ、僧院でもある。

筆者自身、かの地には2011年3月初頭に訪れたことがある。
東日本大震災の1週間前のことだ。(震災時はバングラデシュに滞在)

川と川に挟まれた崖の上、絶壁とも呼べる場所に位置していたゾンからは、
見事な棚田を見下ろすことができ、その景色は絶景の一言だった。
歴史的にも貴重な建物だっただけに、その焼失は残念でならない。

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さて。
昨秋のブータン国王夫妻の来日から、ようやくブームも一息という昨今。
それでも、テレビでブータンを目にする日は、以前より確実に増え、
少なからず、継続的にブータンに関心を抱く人も生まれてきている。

そんな方々向けに、このたび、ブータン講座を開講することに。
筆者の所属する、GNH研究所、というところが講師を担当している。
詳細は下記。

幸福の国ブータン┃よみうりカルチャー川口
http://www.ync.ne.jp/kawaguchi/kouza/201207-01377169.htm

07/14(土) ブータンと国民総幸福(担当:斉藤光弘、藤原整)
07/28(土) 日本とブータンを比較する(担当:斉藤光弘)
08/11(土) ブータンの伝統的なくらし(担当:山本けいこ)
08/25(土) ブータンの人々の考えを知る(担当:須藤伸)
09/08(土) 最新ブータン事情(担当:藤原整)
09/29(土) ワークショップ

というわけで、初回と第5回を担当させていただくことになったのだが…
スケジュールを見ていただくとおわかりの通り、
残念ながら、初回が既に終了してしまった。
告知するならその前にしろよ、という叱責も当然あるだろう。
面目次第も無い。

なお、初回の講座では、ブータンの基礎知識編として、
ブータンの地勢、人口、民族、言語などをご紹介した。
第5回、9/8には、「最新ブータン事情」と題して、
ブータンの情報化等、自身の専門の話をさせていただく予定である。

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ところで。
初回、よく見ると、受講者の席に、見知った顔が座っていた。
1977年、まだブータン旅行が外国人に解禁されたばかりの頃に渡航し、
以来、継続的にブータンを訪れること十数回、という、
ブータン界隈では重鎮中の重鎮である、Iさん。

それに対し、講師である自分は、ブータン渡航歴わずか3回、という、
言わばペーペーの部類。

それが、重鎮に対して、お金をいただいて教えを垂れようというのだから、
とんでもない話である。
なんとか一つぐらい、新しい情報をご提供させていただかねば、と、
次の自身の担当回に向けて、今から戦々恐々としているのは内緒だ。

本講座、いまから途中受講も可能なので、
もし興味をお持ちの方がいらっしゃれば、ぜひ、お問合せいただきたい。

2012/07/15 12:00 | fujiwara | No Comments