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2012/06/29

何かの話の途中に、不意にレインボーサポートネットの話になり、LGBTについて話をすることがありますが、相手によっては、LGBTに対してそんなに詳しいわけではないのに、知っているLGBTに関する知識を披露しようとして、間違った認識を露呈してしまう方がいらっしゃいます。

ただそれは、悪意があるわけではなくて、自分はLGBTに対して正しい理解があって、受け入れていますよというアピールであったり、過度な拒否感は持っていませんよという姿勢の表明であったりします。

ただどうしても看過できない誤解もあり、そういう時にはなるべく修正をしてあげるようにしていますが、相手によってはそれすら難しいほどの誤解・曲解をしている場合もあって、そういう時には苦笑いするしかない状況です。

例えば、ゲイもレズビアンも全て「ニューハーフ」だと思っている方。そしてその代名詞は、はるな愛さん。確かに、はるな愛さんはニューハーフですが、少なくともレズビアンではありません。こういう方は、ビジュアルでLGBTを理解していて、男性なのに女性の格好をする・女性なのに男性の格好をするという部分を中心において理解してしまっています。

セクシャルマイノリティの区別を考える上で大切なのは、①体の性 ②心の性 ③恋愛対象の性 この3つに注目しなければなりません。①男②男③女であるならヘテロセクシャル(異性愛者)の男性ですし、①女②女③女であるならレズビアンの女性ということになります。

この①②③の分類は、パズル的な遊びが好きな方なら、かなり興味をもってご自分で組み合わせを試して、その結果を考えた上で、それが正解かどうかを私に聞いてきます。LGBTに誤解を持っている全ての人がパズル好きだといいのですが、そうはいかないのが現状です。

ただ、誤解を修正してあげて、それをきちんと理解した後に、根本的な疑問である「なぜLGBTが存在するのか?」という疑問について話をする方がおられます。存在については認知・理解をしたのだけども、その存在の理由にまで迫りたいという探究心豊かな方です。

しかし、こうなると私にはもう確たる答えを示すことはできません。お互いに、様々な意見をぶつけることになりますが、突然変異だとか、進化の過程なのではないかとか、逆に退化ではないかという方もおられます。

少々の誤解は問題ではありません。大切なのは、決めつけることをせずに、興味と関心をもって正しく理解しようとする姿勢です。

LGBTの社会的露出が、メディアを通して活発になることは、存在の認知そのものには貢献することですが、偏ったメンバーばかりが露出することで、全LGBTがその偏りと同一視されるという危険性があります。

悪気のない誤解を、少しずつ紐解いて、正しい理解へとつなげる必要がありますが、その手段がどうしても不足しているのです。せっかくの興味や関心を、誤解や曲解で終わらせてはいけません。

もし、悪気のない誤解をしている方と接することがあれば、是非、正しい理解へと導いてあげて下さい。ひとりひとりの正しい理解が連鎖すれば、社会全体の正しい理解につながるはずです。

2012/06/29 12:02 | nakahashi | No Comments