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2012/06/06

小学校のころからピンポン玉でお手玉のような練習をしていたことを含めれば20年以上のジャグリング歴、ということになりますが、
ちゃんとしたジャグリングサークルに入り、プロと同じ道具を使うようになってからのジャグリング歴で言うと12年……今年で13年目かな?

そんな僕ですが、サークルに初心者が来ると、たいてい僕が技を教えることになります。
昔から、人に何かを教えることは好きだったので、大会や公演が近くない限りはだいたい率先して教えています。

3つのボールの最も基本的な技、「カスケード」は、
この12年間で色々な人に教えてきた結果、ある程度のテンプレートが出来上がりまして、
まだ改良することはありますが、ほぼ誰に対しても教えることは一緒です。

わざわざジャグリングサークルに初心者です、教えてください、と言って練習会に参加するような人ならば、
カスケードは、早い人ならば1時間ほどで、遅い人でも5時間くらいあれば少しはできるようになります。

いつも僕は最初に「まず、最初にやる技はこれです」と言ってカスケードをやって見せた後、
「じゃあ、見よう見まねでやってみてください」
といって、ほい、と3つのボールを渡した時の反応で、たいてい習得までかかる時間がどれくらいかを予想しています。

大体の人は、片側から投げて、もう片側からは手渡しをする、みたいな、
「2個のお手玉」をやってしまいますが、こういう人はしっかりと最初から教えることになります。

一番良い反応は、
「すみません、もう一度やって見せてくれますか?」
と言って、ボールを返してくるものです。
こういう人は、「自主的にやるぞ!!」という意思が強い人ですから、
ちょいちょいと簡単にコツを教えてあげれば、後はひたすらボールと格闘をし続け、
たいていの場合は1~2時間で数十回続くようになっています。

こういう人は、早い段階でジャグリングの面白さに気付きますから、
毎回体育館練習に来るようになり、いつの間にかサークルの常連になっています。

「玉を投げている割合」も上手くなる時間の推測の手がかりになります。
一通り基礎を教え終わり、「じゃあ、頑張ってね」と自分の練習に戻り、自分の練習もするのですが、
ふとその人の方を向いた時にしっかり3つの玉と格闘しているのか、それともちょっと疲れて周りの人を見ているか、それともケータイをいじってしまっているのか。

正直言うと、練習会は、自分もお金を払って参加しているし、月に2回しか練習をするチャンスが無いのだから、自分の練習を熱心にしたいのです。
けれど、僕は教えている人が上手くなるのも好きですから、そういう場合はどうしても熱の入った練習をしている人の面倒をよく見てしまいますね。

まあ、ここら辺はお金をとって教えている、というわけではないですから、割り切ってます。

初心者が当たる壁についてもたいていは把握しているつもりです。
一番良くあるのが、「前へ、前へと行ってしまう」という現象。
ジャグリングをやっている人ならば、「あー、ありがちだねー」という風に思う人もいるでしょうが、
「何故前に行ってしまうのか」ということをしっかりと説明できる人は少ないように思います。

何故ボールが前へ前へと行ってしまうのか。
それは、投げる瞬間に、手の平が前を向いているからです。
では、何故手の平が前を向いてしまっているのか。
ジャグリングをする時は、左右の手の肘から下のみを動かしてボールを投げるのですが、
この時に、肘から下の動きが直線的になっており、その結果、まだ手の平が上を向き切る前に投げてしまっているからです。
解決するためには、肘から下の手の動きを円運動にしてあげなくてはなりません。

……という説明を、ちゃんとしてあげると
「おー、なるほどねぇ。」と、納得して、その人は次からちゃんと円運動を意識するようになります。

それから、誉めてあげること。
ジャグリングは、落としてナンボなので、できるまでに何度も失敗することになります。
落とした時に、先ほどの「円運動」のような説明をしてあげたら、多少まだ動きが直線的でも、
「いいですね! ちゃんと意識が感じられます!」
と言ってあげる。
で、しばらく経った後に、
「ん?また直線運動に戻っていますよ?」
と言ってあげると、さらに円運動を意識することになります。

僕はジャグリングの腕は日本の中でも「中の上」くらいの腕前なのかなぁとか思っているんですが、
「3ボールカスケード」を教えた人数ならば、web上で僕のサイトを見た人も含めて、相当な人数であるはず。
僕の友人たちの3ボールカスケードができる率はかなり高いです(笑)

ここだけは謙遜せずに「自信がある」と言えます。

あとは、僕に教わる人のやる気さえあれば、すぐに3ボールカスケードができるようにしてあげますよ。

2012/06/06 12:00 | ryuhan | No Comments