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お疲れ様です。
日本在来馬(天然記念物)の展示及び一般社団法人日本障害者乗馬協会の理事として
乗馬・障害者乗馬の普及啓発活動をしています、特定非営利活動法人(NPO法人)
ホースランド・らぴす、国産在来馬ふれあい乗馬施設ハッピーホースカフェの山本高志です。
9連休という長いゴールデンウィークが過ぎ、弊社施設のある厚木では
時々、雷が鳴り台風のような強い雨が降っています。もう少しで梅雨でしょうか。
雨が好きな馬もいれば嫌いな馬もいます。人間と一緒でしょうか?笑
雷にはソワソワして落ち着きがありませんが、慣れてくると平気になってきます。
北海道では雪が好きな馬がたくさんいました。新雪地帯に自ら向かって
曳いている人間が動けなくところまで行き、放馬するというお決まりのケースもありました。
なんて賢いのでしょうかね。
さて、今回の『在来馬と生きる』は飼料について綴りたいと思います。
ズバリお聞きしますが、皆さんはどのくらい馬の飼料(食費)がかかると思いますでしょうか?
小生は10万円ほどかかるんじゃないかと昔(乗馬学校入学以前)は思っていました。
馬って本当にお金がかかるイメージがありますよね。
しかし、実際にはあまりかからないのです。
まず、馬は草食動物です。草あるいは穀物を食べます。
食事の回数は施設にもよってきますが、1日に2回~6回(間食含め)与えます。
給餌の内容は乾草(主にチモシー、ルーサンなど)、
もしくはヘイキューブ(アルファルファを固めたもの)にふすま、大麦などです。
サラダ油やオカラやホエイ、サプリメントを与えるところもあります。
量は馬の運動状況や環境にもよりますが乾草500g+ふすま200g+大麦200g程度です。
おやつ(間食)としてにんじん、りんご、野菜くず、青草(生の草、野草)を与えましょう。
ニンジンやりんご等は糖分が多いので与えすぎには注意です。
1日に少なくとも10Lは水分を摂取するのでバケツのチェックは頻繁にしましょう。
餌の購入はJA(農協)や飼料屋さんに行けば売っています。
わからないことは飼料の配達している方に聞けば大抵は教えてくれます。
小生も聞いています。笑
飼料はほとんどが輸入になります。カナダ・アメリカ・オーストラリアが主流でしょう。
価格は現地の天候などで多少、毎月変動します。
ちなみに与那国馬(体高110㎝)で1日合計で2.7㎏食べています。
与えているのはチモシーの2番刈りです。乾草の中で1番ポプラ―なものになります。
1㎏(取引き先の資料屋さん2012年4月末現在)で61円です。
1か月にすると…
61円(飼料単価)×2.7㎏(摂取量)×30日=4941円
且つ、通常だと捨ててしまうスーパーでキャベツの食べない箇所の
1枚目や2枚目(スタッフ内で『1枚キャベツ』と呼んでいます…笑)や豆腐屋さんで
オカラや出荷できない野菜を農家の方からを貰ったりすると尚、経済的になります。
また栄養が少ないようであれば濃厚飼料(トウモロコシなど入った配合飼料)や
塩(ミネラル)を与えるといいでしょう。与えすぎには注意が必要です。
ちなみに今月から与那国馬は乾草を『チモシー』から『バミューダ』に変えました。
乾草の種類はたくさんあります。嗜好性も様々です。
小生も勉強してこの馬に何が必要なのか小さな頭で日々考えています。
餌に関してはとても神経を使うところになり、動物の体調管理が1番大変で難しいです。
動物と会話や対話ができればいいのですがね…笑