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図らずも大晦日の記事となりました。お読み頂いたことを心から感謝申し上げます。来年もよろしくお願い申し上げます。
今年1年のレインボーサポートネットを振り返ってみますと、今年も様々な方々との出会いがありました。
『真実は小説より奇なり』 まさに世の中、色々な人がいて、自分の知らない世界があちらこちらにあるのだなぁとあらためて実感した1年でした。
どのご相談でも全く同じ内容というものは一つも無く、人それぞれに生きている環境や条件が異なっている中で、いかに自分らしく生きていくかを模索している人々に、適切なアドバイスができるように、日々研鑽していかなければならないと自戒を込めて考えています。
私がこのレインボーノートを通して読者の皆様に最も言いたいことは、LGBT当事者は、皆さんのすぐ近くに、身近に、必ず存在しているということです。普段はLGBTであるということを他人に知られないように生活している人がほとんどなので、LGBTの隣人を具体的に認識するのは困難かもしれません。でも、あなたの家族・友人などにもLGBT当事者が存在する確率は必ずあるということは事実なのです。
レインボーノートに書いている様々な事件や対談の内容は、そうした、どこにでもいるLGBT当事者のほんの一部の出来事に過ぎません。でも、そうした生の声やエピソードを紹介することによって、少しでもリアルにLGBTの存在を感じ取って頂ければ、セクシャルマイノリティと非セクシャルマイノリティの橋渡しが出来るのではないかと思っています。
まずは『知ること』が大切です。そして、正しく知ること。正確な情報を提供し続けていくことが、このレインボーノートが果たすべき最大の役割なのではないかと思います。
LGBTというと、テレビに出てくる非常に個性的な面々を想像されてしまうと思いますが、どうもああいうイメージが固定化されることは、多くのLGBT当事者にとっては迷惑な話のようです。彼(彼女)らは、ショービジネスの世界の人だったり、殊更LGBTらしさを誇張することを生業としている人たちです。それ自体が悪いわけでは決してありませんが、LGBT全体から見ると少数派と言ってもいいでしょう。
彼(彼女)らのおかげで、LGBTの存在は社会に大きくアピール出来ています。しかし、LGBTに対する正しい理解という点では、むしろマイナス効果も大きいと言わざるを得ません。
マスコミにおけるある種のLGBTショービジネスブームは、来年も続くのでしょうか?というより、既にある程度のLGBT枠が確保されてあって、そこに次々にニュースターのLGBTを鎮座させていくという戦略なのかもしれません。そのポジションは、単なる『笑い物』の指定席ではないと信じたいものです。
来年はLGBT当事者とその関係者にとってどういう1年になるでしょうか?
LGBT市場に参入しようとしている一般企業にとってどういう1年になるでしょうか?
政治の世界で、LGBTに対する新たなアクションが起こるでしょうか?
引き続き、LGBT業界のウオッチングを続けていきたいと思います。
どうぞ、良いお年をお迎え下さい。