こんにちは。根本齒科室の根本です。
たまには何の自分の得にもならない宣伝もしてみます(これ、いいのかなあ)。
なお、あらかじめお断りしておきますが、私は断じて
三 ( ^ω ( ´ん)( ^ν)
三 ( ∪ ( ∪ ー(‐∪─→
三 / 》 ̄ 》 ̄ ̄ 》  ̄\
三三 | U U U ・ |
三 と| ι| | 三┏(;´ア`)┛
三 /_∧∨ ̄ ̄ ̄ ̄/_∧U 三 ┛┓
このような系譜(ア)の人種とか、「私は日本人だが」でコメントを始める外国人とか
そのような類ではありませんので、屋上屋乍お含みいただければ幸いです。
ごくまれにνかもしれませんが・・・
で、ひょんなことから耳にした某インディーズレーベルのCDが、なかなか心地よさげです。
類似の系統として真っ先に頭に浮かんだのが、コレとかコレでした。
じゃーん
太陽と野原のラフなデッサン風景。
いかにも「自然」「空気」などを連想させるイメージですし
歌詞も一生懸命その辺をさらう単語が出てくるのですが、
曲調そのものは何とも洗練されていて都会風なのです。
とくに艶があるのに微妙に退廃と癒しを含むVocalは、
こういう歌い方ができる日本人がほとんどいないだけに
秀逸です。
どうせなら
9. でふれ
”駅前の古ぼけたビルの7階 当たり前の大盛りが嬉しかったあの頃~
少しくたびれた総武線がたたずむ 昼下がりの景色~♪”
(牛友チェーン中野店)くらいやってくれれば、杉並三駅近傍での売れ行きが急j
・・・いやいや、個人的な戯言はこの辺にして
アーティストHPを見て、なるほどと分かりました。つまり
3-4-3 ⇒ サッカー ⇒ ブラジル ⇒ ボサノバ
ということだったんですね。
そりゃ、私の頭の中にすぐ歯悪ぃバワリーキッチンが出てくるはずです。
活動10年余、各メンバーがしっかりとジャズ等の研鑽を積んでおり、確りした取組です。
そのせいか、視聴者重視の分かりやすい音楽的展開に気を配りながらも、
全編を通じてコード進行の妙も随所に感じさせてくれる、オトクな1枚です。
(自分はコード譜まったく読めないけど)
とにかく(1曲を除いて)聴きやすい曲調なので、作業用BGMにはもってこいです。
その中でも私の一番のお気に入りは 9. でふれ
・・・じゃなくて、ラストの
8. うちへ帰ろう
です。
イントロのアコースティックもいいですが、そこからVocalに入るところの変調が、
「あ~、こういうの聴きたかったのにぃ~」と、まさに意を得たりという感じでした。
それだけに、コーダでもう少し(16小節くらい)アコースティックでコードを振って
イントロのイメージに近づけて、若干の不協和音で終わってくれたらだったのに。
あっという間に、ホント、あっという間に終了してしまいます。お客さん残念!
このような、腐れ切った「JPOP的王道進行」を真正面から撃つような、
(といっても、8のサビでそれらしいのが出てきますが、嫌味はない)
インパクトよりもインプレッションで勝負できる曲って、
なかなか日本のミュージックシーンにありません。
たとえば難曲中の難曲と言われる、バラキレフの「イスラメイ」。
これが、難しいけどつまらない曲だと評判なのです。
聞いて納得、前半がほぼ「王道進行『だけ』」で出来ているのです。
曲名はイスラムという意味らしいですが、こりゃ、イスラム教徒も不満かもです。
でも何年か前にイラクで日本人青年が殺害された事件のときに流出した
動画とか、あっち系のBGMも、独特な単調さがあって「何だかなあ」ですが。
私が知らない曲を聴くときのクセなのですが、音楽的に成立する範囲で
どっちに(「コード」と呼ばれるモノ)が転がっていくか、いやむしろ転がれるか、
その曲が数分程度の時間の中でどれだけその辺の可能性を広げてくれるか、
そんなことを意識しながら聴いています。
また、ひとつひとつの楽器の良さがどれだけ引き立っているかも気になります。
音の幕の内弁当が石焼ビビンバのようにかき混ざってしまった商業レーベルには
基本的にほとほと嫌気が差しているのです。
ここは特にJPOPがUSやUKのそれに比べて弱いところです。
露骨なのは、20年前くらいに流行った「Into The Night」というダンスミュージックの
マイケルフォーチュナティ版と、カバーの成田勝版のアレンジの違いです。
最初聞いた瞬間に呆れて「あぁ、このアレンジじゃあ成田さんカワイソウだわ」
と、いたく同情したのをつい最近の様に覚えています。
この辺を小室哲也やB’zらが初期の頃に少しだけ意識しかかった気がしましたが
やっぱり石焼ビビンバに戻っていってしまいました。
そんな不満をどこかに抱えてきたので、カラオケはどちらかというと嫌いでした。
「あれはナンパ用」と割り切りながらも、世間的に寂しい音楽事情のままでした。
でも自分で音を出すほどの才覚など少しもありません。
その辺の事情を勘案して、私が「ほっとできた」一枚です。
ループシュート/3-4-3 曲目リスト
1. キミの心のクサビにノールックパス
2. 夜の蒼い空
3. 杉並
4. 武蔵野
5. 新緑
6. 青いバレエシューズ
7. いわし雲
8. うちへ帰ろう
・・・うーん
返す返すも残念なのが、タイトルかなぁ。
以下、限りなく独断と偏見に基づく個人的見解
1. 「キミの心のクサビに」←不要。「キミ」とかちょっと厳しい
2. 「蒼」より「青」のほうが透明感のある曲調に合いそうか?
あるいは某AV女優がカバーしたらブレイク必至?!
3. ←「無垢(まっしろ)に揺れる街並」でいいのではby元杉並区民
4. この歌詞で武蔵野は無い。苗場だら。 「僕の前髪に繋まって」辺りとか?
5. 曲調からもそのまま「ふたりで歩く日曜日の午後」でおk?
6. 「バレエ」←「トウ」シューズの方が曲調に合うかと?
7. いわし雲 ←タイトルで魚臭さが連想。他の雲もたくさんあるのに
8. おk
インディーレーベルだからと、ど素人風情が
素養も無いのに言いたい放題すみません。
つくづく日本語の扱いは、とくにPOP系では難しい。
「開音節」「モーラ」を兼ね備えてる、世界でも稀有な言語。
会話楽勝、読み書き無理ゲー。翻訳特化の厄介な言語です。
ラップは当然ですが、基本的にRockやPOPに乗せにくい。
同じモーラ言語であるフィンランドの(初音ミクで有名な)「Ievan Polkka/ロイツマ」
みたいな、ぶつ切りになってしまうので、雰囲気的にもノレないのです。
シンコペーションにもモーラ配分が邪魔して朗読みたいになってしまう。
あと、せっかく曲の完成度が高いのだから、日常の些事ばかりでなく
むしろ歌詞に、(暗示程度でも良いので)LOVEとかEROの味付けも
勇気を持ってもう少し盛った方がいいのでは、とも感じました。
このVocalなら、そういうエンチャントメントも十分引き出せるでしょう。
そんな感じですかね。
私が、言語学者でも無いのに、数ヶ月前の「民主主義」騒動のときみたいに
モーラモーラとうるさいのは、本当に日本語を「歌」うのは難しく感じるからです。
演歌「謡」とか民謡「唄」とかだと、ピシャッとはまるんですけどね。
実際聴くと、そのニュアンスが、私の解釈が正しいかどうかは別として
少しご理解いただけるかもしれません。
それだけ、(1つを除いて)曲の方の完成度は高めだと思います。
ぜひ、聴いてみてください。
【今回のまとめ】
自分の得にならない宣伝は、国語の練習になったけど疲れた
追記 2012/6/8
この回ご紹介しました「3-4-3」様のリーダー、太田祥三様は、現在
ジャンクステージでライターとしてもご活躍中です。
私は、太田さんのことは、とあるご縁で若干御存知ではあったのですが、
(だから今回の書評がやたらと辛口でもあったりするわけですが)
今般、何とまったく別のルートで「知り合いの知り合いの知り合いの()」で
つながるルートができました。
詳細は、こちら(鍵盤の下のバタ足/外山安樹子)をごらんください。
じつは、外山さんから「今後コラムを少し増やしていきたい」という
未確認情報が某ルートから伝わっており、私もとても楽しみにしております。
やはり、世間は案外狭いのかもしれません。