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マスク + ヤスリ = 仕上がり.ホコリ
今年もとうとうあと数日となりました
みなさん 大掃除など
されるときは マスクを必ずしてくださいね
…何でかというと…
私のコマ、曲独楽を修理や塗り替えする時に
こんな風にして
コマの漆塗装をヤスリで全部落とすのですが
塗料の粒子が細かくて
気管に入り込んで
大変苦しかったことがありました
ですから
マスクは必ずして作業してくださいね
さて タイトルに 川上音二郎でお馴染みの
「オッペケペー節」の掛け声を頂戴しました
川上音二郎さん、大変日本の演劇の改革を成し遂げた人です。
…にもかかわらず、評価はされていないし、名誉の面でも功績をきちんと
演劇にたずさわる人たちが、実際にしているかどうか…?
以前、川上音二郎役を中村昌俊さん、貞奴役を松坂慶子さんで、
NHKドラマが放送されて、
私は初めてこの人の功績を知りました。
父 源氏太郎に聞きましたが、
寄席芸というものは、世相を反映しているので、
川上音二郎が出入りしていた頃の寄席芸は、
世相風刺の芸をお客さんが喜んでいたということ。
つまり…
ちょっと前までちょんまげ、高島田などに結っていた髪や、
着るものといえば袴、羽織、紬、小袖、振袖などの姿であったはず
国民の生活が江戸から明治に変わって、
格好良いのは、改良した洋風なもので
古い伝統に、手を加えていく、または
まったく変えていく、それが明治の時代の流れだったそうです。
先日最終回だったNHKのドラマ「坂の上の雲」と同時代の、
この明治時代には、戦争を海外の国とするときの
兵隊の確保の手段でもあったそうですが、
ラジオ体操のように国民の体力増強を日常習慣として
教育、婦女子にも取り入れて、統率しやすいように国民を監視する
各地の若者を都市部に集めて国民の意識をまとめ
経済的に有利な位置を早く手に入れる方法としての
植民地や占領そして 戦争の考え方を
経済と同等に扱っていた時代でした。
さて そんな時代を痛烈に批判するのが
壮士、文士、こと川上音二郎率いる
自由民権運動家の芝居でした
思想が 個人・国民には まったく無い
だから 役人が 一方的に活動するのだという事や
国土風土にない欧米の思想は 日本に馴染まないので
もっと 国民全体で 考えて行こうじゃないか
そういうような 事と 私は思いましたが
さて 現在においても
その問題は 都市と地方の格差 そして 経済格差として 在り続けています
国民が 政治について
生活習慣として 討論し
アメリカの ティーパーティーのように 近所の人と話し合う日常が必要です
今 日本の 文化・芸も 手仕事・職人も 雇用・企業も 政治・国の姿も同じく
どうあるべきかという 姿を見失っているようにも見えます
そんな中で 明治の頃の 国民・地域の一市民として、私達はどう生きたかったのか、
私達の祖父母・曽祖父母を思いやったり、
先人の歩いた道を
しっかりと見つめて
どう考えたらいいのかを
後世へ 投げかける事に
これからの自分達の向かう方向を
決めていく知恵がある気がします
より 本当のことを知ろうとするならば
やはり 過去に聞き 学び
形を変えようとするときは
コマにヤスリをかけるように
本質が見えるまで 削り取る
そういう 手順どおりの工程を経て
ホコリの無い未来へ 向かいたいです
経済的な格差があることで 芸は華やかに
また
世の中に問いたい事があれば
湧き上がるように芸は 出て来ます
私が 愛媛県の内子町、室町時代の寺の町で感じた感覚
世の中の不条理と芸に通ずる共通点
このコラムを始める時には
何をどうまとめたら良いのか 迷っていましたが
どうやら この 世の中の格差 差別と芸
人の移動と文化の変化の関係などが
浮き上がってきました
引き続き 曲独楽の話や 他の物事を書いていき
また 発見できたら 嬉しいです