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仕事場からの帰り道。
ようやくたどり着いた地元のバス停,その近くのお花屋さんで
クリスマスツリー用のモミの木をじっくり選んでいる,若いご夫婦。
肩までくらいの大きさで,ちょっと上向きに腕をそらしたような枝。
彩る緑の葉っぱが美しい。
その木が華やかに飾られる,温かい家庭の片隅を想像する。
大きなツリー,小さなツリー
沢山のごちそう,素朴な団らん
山のようなプレゼント,ささやかな一包み。
大きさも賑やかさも それぞれだけれど
皆が いつもと少し違う,うきうきした気分になれる
そんな季節が訪れています。
実際のクリスマス当日はというと…
タクシー除く全交通網が完全停止するなど,なかなか過酷な現実が待ち受けているのですが,詳しくは また次の機会に…。
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みなさんこんにちは。 一週間お変わりありませんでしたか?
今週は,もうすこし自己紹介の延長を。
仕事としてのイラストレーションについて 少しお話ししたいと思います。
さて,巷では順調に 年に一度の大行事に向け準備をしている様ですが
わたしの勤める出版社には 残念ながらあまり関係のないお話。
本日ようやく 年内に発行する号の表紙絵を終わらせて
ちょっと安心したところではあるのですが
(実は昨日出してOKだったはずなのに 今朝になって一部にダメ出しがあり,放心状態に陥りながら 急遽手直しすることに。大変な一日でした。)
すでに年始発行分の記事が手元にあるので 一息つく時間はなさそうです。
夏に卒業してから,各種デザイン会社や出版社にCV (Curriculum vitae/イギリスでは履歴書をこう呼びます)を送り続け,転がり込んだ経済/ビジネス雑誌の出版社に勤めてもうすぐ半年。
経済/ビジネスに関しては 予備知識などほぼ皆無の自分。
専門用語だらけの英語論文を読みこなす事そのものに ずいぶんと苦労しましたが,
ひと月に約10本も読んで 30枚近くのイラストレーションを描くうち
だいぶん慣れてきました。(まだまだ のろのろ,ですが…。)
The European Business Review最新号の表紙。
挿絵描きの流れを 簡単に追ってみます。
①論文を読む
↓
②挿絵の数,内容を考える
↓
③アイデアスケッチを編集ヘッドにプレゼンテーション
↓
④採用案スケッチをスキャン/レイアウトをデザイナーと決める
↓
⑤本描き
↓
⑥スキャン/編集/レイアウトに埋め込む↓
わたしの場合 4〜5本の論文をいっぺんに考え,約2週間で完成します。
論文につき平均2〜3枚の挿絵を描くので,
その間に10枚超くらい仕上げる計算。
なかなかシビアなスケジュールですが 楽しく,程よく慌ただしく
日々描き続けています。
ただ 学生時代つくってきた作品や,個人的な作品に比べると
当然 内容や技法などの制約が多く,戸惑う事もしばしば。
せっかく描きあげた作品も,ダメ出しが出れば大幅変更ということも。
「制限のある中で いかに自分らしく 作品がつくれるのか?」
職業絵描きの 永遠のテーマになる気がします。
そして
「隙を見て 個人的な作品も作りためるのよ。」
ここでも個展をやりたい という野望を叶えるべく
駆け出しイラストレーターは 今日もインクを散らして走ります…。
それでは,みなさん よい一週間を。
また来週お会いしましょう。