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2011/11/20

昨日は休みで、家のワンコの術後の経過もよく、ここ1週間運動制限していたので、札幌市中央区郊外の「旭山公園」に連れていきました。先日降った10cm程の雪もほとんど消えて雨が少し降っていましたが、犬も喜んで遊んでいました。何せここ1週間大事にしたせいか、急に犬の体重が増えましたから、その解消のためにも運動させたかったのです。

それにしても、カラスの大群が凄かったです。ここが彼らの根城なのでしょうか?

家のワンコはカラスに吠え掛かるのが趣味で、吼えまくっていました。

私は自分が経験すると急に気になる性分で、私の今の最大の関心は「癌」。

まあ、私の家のワンコが手術したので関心が高まったのですが。

犬も高齢になると増える病気に、癌があります。この現象は、人間にも犬にも共通しているようです。昔から比較すると、犬の生活環境は格段に改善し、食生活も「残飯」から初期のドュグフードから始まり、餌から「食事」へと進化しました。

最近では、単なる栄養の補給から、病気の予防から治療まで行える、フードとなりました。

人間と同じような航跡を犬も辿るのでしょうか?

ともかく、ここ数年「癌」が増えていることは間違いないのです。

一般に「癌」と呼ばれている病気は、「腫瘍」の中の「悪性腫瘍」を指しますね。腫瘍には、良性と悪性があります。良性は基本的には腫瘍を取り除けば良いわけですが、たまに再発することもあります。すなわち、再発する場合があります。

悪性も2つに分けられ、転移性と非転移性があり、困るのは転移するタイプです。

癌に関する統計では、アメリカのある調査報告によれば、ガンは10歳以上の犬の死亡率の第1位を占め、全体の約50%の死亡原因が癌だということです。全年齢では、死因の約25%が癌ですから、4頭に1頭がガンで死んでいることになります。すなわち癌にかかった犬が治る率は30-40%とされていとか。ちなみに、人間の治癒率は約50%なんですね。

また、犬は皮膚腫瘍が多いのですが、皮膚腫瘍の約80%は良性だそうです。

癌はやはり早期に発見すれば、治療の可能性が広がり、予後も良好になります。何といっても、獣医師や飼い主が異常に早く気づくことが大切です。これは、今回の家の犬で痛感しました。でも、中々分からないものです、意識しないと。

犬で最も多く見られ雌の乳腺腫瘍は不妊手術をしていない比較的高齢の犬に多く、8歳以上になると発症が増えるようです。メス犬の乳腺腫瘍は、比較的高齢の8-10歳の犬に多く見られますが、不妊手術をしていない場合、発生率が7倍も高くなることは統計的に知られています。悪性と良性の比率は50%ずつだそうで、2頭に1頭は悪性の乳腺腫瘍にかかることになります。猫は悪性率が犬より格段に高いようです。

最も特徴的な症状は、にしこりができることです。腫瘍の直径が1センチを越えると、転移の可能性が高くなるそうです。

次に多いのは悪性リンパ腫でしょう。

顎の下・前脚の脇の下・後脚の付け根など、数カ所にリンパ節があります。この部分が腫れた場合、悪性リンパ腫が疑われます。しかし、リンパ節の腫れには感染症も考えられますので、速やかな鑑別が必要です。

5-6歳以上の中年から高齢の犬に多く見られるので、異常を早く発見できるようにしておきましょう。

癌は硬いしこりとなりますので、皮膚や乳腺の周囲やリンパ節にしこりがないかどうか、日頃からチェックしましょう。しこりがだんだん大きくなってくる場合は、特に要注意です。しかし、時間をかけてゆっくり大きくなることもありますから、大きさが顕著に変わらない場合も、安心できないのです。

急激にやせてくることも、癌の特徴的な症状です。また、貧血の症状が現れることがあります。貧血かどうかは、口の中の粘膜を見るとわかるでしょう。

犬は人間より約5-7倍の速さで年をとります。病気の進行も人間より早いので、特にガンが疑われる場合は、「もう少し様子を見よう」という態度が最も悪いといわれています。不安に思うことがあったら、動物病院へ連れていきましょう。そこでも、様子を・・・・・といわれたら病院を変えることです。

2011/11/20 08:40 | shigenobu | No Comments