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2011/09/01

映画で主役にもなりニモとも言われるクマノミの仲間もセブにも多く生息しています。

魚の多くは性転換するのですが、クマノミたちは雄性先熟といってオスからメスになります。一つのイソギンチャクに住んでいるクマノミの中で一番大きい個体がメスで他の個体は全てオスになります。メスは辻に大きい個体のオスを今より大きくならないように威嚇や攻撃を仕掛けたりもしますし、他のオスたちも自分より大きくならないように他のオスたちに威嚇をしている姿を見ることが出来ます。もしメスが死んでしまった場合は、次に大きい個体がオスからメスに変わりますが、このような世代交代がない限りはいつまでも子どものままなのです。

一見、一つのイソギンチャクに住み着いているクマノミたちは血の繋がりのある家族のように見えるのですが、実際には全く血の繋がりのない家族になります。クマノミの卵は孵化したあと、海を漂い成長しながら住居となるイソギンチャクに落ち着きます。このため同じ遺伝子を持つもの同士が同じイソギンチャクにたどり着く可能性は無に等しいのです。

見た目には家族のようにイソギンチャクに寄り添い合う姿ですが、他人同士仲良く暮らすクマノミたちを見ていると考えさせられるものがあります。

今回の写真:スパインチークアネモネフィッシュ

日本にはいないタイプのクマノミの種になります。小さい個体は綺麗な色合いを持っていて綺麗ですよ。

Tropical Reef-Fishes Of The Philippines Sea

 

2011/09/01 10:00 | nihei | No Comments