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稲葉耕作監督より命名いただきました。西垣恵改めて西垣恵弾(にしがきけいた
)になりました。本名は西垣恵ですが活動は西垣恵弾でやっていきます。よろし
くお願いいたします。
以前芸能人もお忍びで通う占いをしている和尚さんから名前のことについて言わ
れておりました。なので芸名を考えてはおりましたがなかなか決まらず稲葉監督
に名付けていただきました。
自分はまだまだこれからだと思っていますので名前負けしないようにがんばりま
す。
さて、話しはかわりまして誰しも経歴があるかと思います。その人がどんな人生
を歩んできてどんな人なのかというのがわかるものだと思います。
特に日本人はこの経歴を重要視する民族ではないかと思います。
演奏会へ行こうとしたとします。聴きたい曲がありその曲を演奏する演奏会がい
くつかあったとします。皆さんは何を基準に行く演奏会を選択しますか?大半の
方はその曲を演奏する奏者の経歴で選ぶのではないかと思います。
たしかに良い経歴をお持ちの方はまずハズレがないような気がします。
僕が皆さんに提案したいのは何かを期待させる人をたまには選んでみていただき
たいと思います。
上手いと言われる演奏家のコンサートは確かに素晴らしいかも知れません。しか
しあれ?と思ってもこの奏者は上手いからと思いこんで聴いている時もあるかも
知れません。
日本は確かにコンサートは高いし皆さんお忙しい方が多いのでなかなかコンサー
トに行かないかも知れないです。行くとなったら無駄な時間は過ごしたくないは
ずなのでいい演奏会を選ぶのは当たり前のことかと思います。
海外のようにどこでもいくつかコンサートがひらかれていてコーヒー一杯くらい
の値段ならこれ聴いてみようかなと思われるかも知れません。
残念ながら日本は高いです。ほとんどの奏者が赤字覚悟で演奏会をし奏者のご両
親やまわりが奏者を支えるというのが現実かと思います。
もちろん僕もその奏者の端くれです。しかし端くれには端くれしかできない解釈
、味があるかと思います。そして有名な方々にはない苦労や生き様があります。
その命を削ってのせた音を聴いてほしいです。
僕の友人にあるピアニストがいます。彼は中学生のとき名のあるコンクールで日
本一になり音校を中退しウィーンに留学しました。輝かしい経歴そして明るい未
来が彼には約束されたかのようにおもわれてました。
ある日彼はいきなりピアノが弾けなくなりました。はじめは右手があまりうごか
ないなと思ったそうです。そして今度は左手。最後は両手。
生活には全く支障はなくピアノのまえに座ると指が動かなくなったそうです。
ピアノしかやって来なかった人がいきなり弾けなくなったら何も出来ることはあ
りません。普通なら気がおかしくなり腐ります。
しかし彼は違いました。また様々な治療をうけながらまたピアノをやる人がはじ
めにやるバイエルからやり直したのです。そしてまた違う音楽科のある大学に行
き全てをやり直しました。
全盛期よりは確かに弾けませんしかし彼の弾くピアノの音からは音楽にかける情
熱とひたむきさが痛いほど伝わってきます。
彼は病気だったときのことはあかしません。そして今も毎日ピアノと向きあって
います。
いろんな生き方をしている人がいます。是非皆様演奏会を選ぶとき、たまにで結
構です。ちょっと冒険して選択してみて下さい