« かき氷 埜庵 | Home | フューチャー・ラブvol.4/16 »
気が付けば、丸一ヵ月もご無沙汰してしまい、大変申し訳ない。
忙しかった、なんて、世の社会人の方々に比べれば口が裂けても言えないが、
7月後半から8月にかけては、前期末のレポート三昧の日々で、
強いて言えば、何の面白みも無い生活をしていた、のが主な理由。
言い訳です、完全に。
さて。
修士2年になり、今年度中に論文を仕上げなければならない。
この夏は、言わば、勝負の夏。
「ブータンの情報化」がテーマの論文。
研究途上なのであまり詳しいことは書けないし、
何より、アカデミックな話は、得てして、こういうコラム向きではないが、
どんな研究をしているのか、かいつまんで説明してみることにしよう。
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既に何度かこのコラムで書いてきたが、
ブータンは、テレビですら20世紀末にようやく解禁されたくらいに、
情報化後進国、であることは疑いの余地が無い。
いまだ国民の7割が農民の国。
いまだかつて、工業化されたことが無い国。
その国が迎える情報化、というのは、単なる先進国の後追いなのか?
という疑問が、そもそもの出発点。
これまで調査を進めてきて、少しずつ見えてきたことは、
ブータンは、何も闇雲に情報化を推し進めてきたわけではない、ということ。
情報化から得られるメリットとデメリットの相克に揺れ続けながら、
それでも、他の国に流されること無く、ブータンなりの選択を続けてきた。
いま、その選択の結果が、少しずつ目に見えて現れはじめている、
そんな気がしている。
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ブータンには過去2回、昨夏と今春に訪問した。
初回は、まずはブータンという国を知ること。
2回目は、政府や企業の立場から、情報化に関する話を聞くこと。
が、それぞれ目的だった。
で、今回。
ぜひトライしようと思っているのは、街頭インタビュー。
つまり、ブータンの、街の人々の、生の声を聞くこと。
実際、携帯電話なり、インターネットなりの普及が進んできたことで、
彼らはどんなコンテンツに触れていて、
そして、彼らの暮らしにはどのような変化があったのか。
そういった点を探っていきたいと思っている。
ただし、そこはそれ。
日本ですら、突撃インタビュー的な経験が無い中で、
果たして、ブータン人の本音にどこまで迫れるのか。
大体、ブータンで街頭インタビューを敢行している不審な日本人は、
果たして連行されたりしないのか。
諸々、不安要素はあるものの、
もう、これが公開されるタイミングでは出国直前なので、待ったなし。
乞うご期待。