お久しぶりです。トンガの鈴木です。
月曜日(2018年2月12日)深夜、サイクロンGite(ジータ)がトンガを襲撃しました。
トンガ最接近時の中心気圧930hp、最大瞬間風速60mと言われる
トンガ観測史上最大の大型サイクロンで、
トンガタプのそばにあるエウア島に上陸し、トンガタプ島をかすめていきました。
その晩は大使館、JICAの入っている建物に避難しました。
サイクロンの目からちょっと外れた位置でしたので
終始「超」暴風圏でした。
金曜日に大使館より「熱帯低気圧がサイクロンになりそうなので注意を」
と言った注意喚起メールが入り、
土曜日にサイクロン注意喚起に変わり、
日曜日にはサイクロン警報が発令され、
月曜日の晩に備えたのですが、
月曜の昼過ぎまで見た目は超いい天気で、
サイクロンは本当に来るんだろうか?と思えるほどに。
にもかかわらず、トンガ政府はサイクロン警報に続き、
非常事態宣言、夜間外出禁止令を発令。
停電になったら避難しようと思ってましたが、
夕方以降かなり雨風が強くなってきたため、大使館の建物に避難。
車は路駐。
8時ごろ停電、発電機に切り替わる。
11時ごろ何かの理由で発電機も止まる。
11時半ごろ、ものすごい爆音が聞こえ、
恐らくどこかの屋根が吹き飛ばされたっぽい。
しかしその方角、距離…
それ僕のうち…じゃない?
避難していてよかった…
その直後ピーク時を迎えた後の1時半辺り
いきなり大量の雨漏りが発生…
窓一枚飛ばされる…
と避難場所も大わらわ。
外はとんでもない暴風が吹き荒れている。
路駐した車、死んだな…。
家も死んでるだろう…
夜中4時ごろだいぶ暴風のピークから収まってきたので、
ほんのちょっとだけ、外を確認。
車はまだある。
で、ウトウトしてるうちの朝になる…
もうサイクロンは去っている。
3階および5階からの風景は、
かなり生々しい風景。
結構な家屋の屋根が剥がされている。
倒木や丸裸にされた樹々を見ても、
サイクロンの強さを体感できる。
路駐した車は
セーフ!
折れて飛ばされた樹々、屋根の残骸に囲まれてましたが、
全然セーフというか無傷。
駐車場に入れていた車は4、5台窓割られてました。
避難者をお宅に二人ほど届け、
自分も会社と自宅を確認。
街中は電信柱は倒れる、倒木で断線、道路はカオス。
そんな中、会社に到着すると、
建物の被害は外的にはなし。
ふきこんだ風雨で水浸し程度。
ノニ果実は全く残ってない。
今年は収穫厳しい…
で、恐らく屋根は吹き飛んだと思う我が家に向かうと
まずゲート前で電柱が倒れ道路封鎖。
反対側から回るか…と奥を見るとやはり電柱が倒れ、
僕のうちだけ道路封鎖されている…
入れない…
いや、これはラッキー!
歩いて避難してたら、車は今出せない状態だった。
で、うちは
これまた奇跡的にほぼ無傷。
神に感謝‼︎
被害は雨樋が外れたことと、テラスの天井が剥がれたくらい。
大掃除の範疇。
さて問題は、恐らく一週間(多分二週間)以上停電は復旧しないこと。
断水中。
うちは2階なのでモーターで水を吸い上げるため、
停電が復旧しない限り使えない。
冷凍庫の中身。
マニオケ(キャサバ)という一時期日本でも流行った
タピオカの原料の芋と豚肉、卵etc
マニオケとベーコン、ミックスベジタブルでコロッケを作ったら
25個も出来てしまったので、
災害で業務監禁されている大使館さんやJICAさん
住所の分かる在留邦人を勝手に訪れて、デリバリーしてきました。
夕方は残った豚肉をトンカツにして、
同じく日本人宅にデリバリー。
ダメにして捨てるより、消費する方がいいということで、
大盤振る舞いしてきました。
あとは米、乾麺系にシフトします。
問題は暑いのに扇風機なし。
シャワー浴びれず臭い自分…
ジカ熱、デング熱の蔓延…
でも、怪我せず過ごせているので大丈夫です。
しかし、トンガ人たくましいですよね。
家吹っ飛ばされた人がうちの周りにも沢山いますが、
なぜか笑って撤去作業してます。
悲嘆に暮れた人、まだ見かけません。
会うと安否を喜んでくれます。
とりあえず、なんとかなりますので、ご安心を。
ちなみに非常事態宣言および、夜間外出禁止令は引き続き発令されたままです。
非常事態宣言は今のところ、3月12日まで1ヶ月とのことです。
夜間外出禁止令も解除されていません。
この時期の渡航は正直なところ止した方がいいと思われます。
写真は重たいので、文面だけで、ご容赦願います。
もし日本でトンガの災害に関する寄付願いが来た場合、
どうぞ、遠慮なく、バンバン寄付してください(笑)
では、また。