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2016/06/08

 

とある喫茶店で、隣の席に座っていた若い女の子と中年男性の会話をうっかり盗み聞きしてしまった時に思った話をしましょうと思います。

 

就職活動の面接の練習らしきものをしている二人でした。

 

女の子は恐らく大学生で、就職活動の面接をどうやれば上手く出来るのかという事を中年男性に教わっていたのでしょう。

 

僕は今の大学生がどのようなスタンスで社会というものを見ているのかなんて事はわかりませんが、今の時代ってのは面接すら練習して覚えるものなのかと少々物悲しくなりました。

 

中年男性が言います。「アレを聞かれたらこう答えろ」「このような事はなるべく言わない方がいい」

 

女の子はその助言を必死の形相でノートに書き込みます。

 

でも、その方法を受け入れる事で良い結果が出たとして、その女の子はソレでいいのか?会社側もそんなテンプレみたいな受け答えの人材を欲しがるのか?僕はモヤモヤしたわけですよ。

 

時代が変わったからなのか、僕が声優という特殊な世界にいるからなのかわかりませんが、ある一定の答えに辿り着く事が社会を上手く渡って行くコツなのでしょうか?

 

テンプレで作られた受け答えなんてのは本当の自分では無いはずです。ある一定の点数を稼げるであろう無難な答えでしか無いはずです。

 

無難な答えを提示する事が今の社会に求められている事なのであればソレはソレでいいでしょう。

 

しかし、ソレが今の社会なのであれば個人的にはあまりよろしくないような社会になっているような気がします。

 

テンプレはテンプレであって、底辺の底上げは出来るでしょうが、素晴らしい才能を持った人材はテンプレによって才能を押し潰されてしまいかねないように思います。

 

正直に言いまして、声優の世界にも同じような事が起きているような気がします。この世界にテンプレなんてものはありはしないのですが、ネットなどで様々な情報収集が可能な時代でもありますし、いつの間にかテンプレらしきものが存在しているのでしょう。

 

正解があるのであればソレにすがりたくなる気持ちはわかります。ソレをやっていれば確実に正解なのであればやりたくなるのが人として当たり前の心理でしょうからね。

 

しかし、僕ら声優は正解以上のモノを提示しなければ商売になりません。正解の上を行く正解です。誰もがうすらぼんやり思いついているテンプレ的な正解ではメシは食えないでしょう。

 

いや、声優に限らず一般社会でもテンプレ的な正解だけでは成功者にはなれないと思います。

 

高望みしない人生なのであればテンプレも結構な事です。テンプレを忠実に実行できれば大きな失敗は無いでしょうから。

 

でも、声優の世界はテンプレだけで生き延びる事は不可能だと思います。上手く言えませんが、テンプレ以上の事を求められる世界だからです。

 

テンプレ的な芝居をしても誰の心も動かせなくないですか(酔)?想像がつくような芝居も必要かもしれませんが、できれば良い意味で想像を絶するような芝居が聴けたら嬉しくないですか?

 

テンプレ的な、誰もが思いつくような芝居をしていても金にならないのですよ(泥酔)!

 

…かと言って、僕にソレが出来るのかといえば話はナニがソレですが、いつもソレに向かってやる…テンプレじゃない芝居をするって思いながらやった結果テンプレですらなく、ただのポンコツ芝居で、誰にも受け入れて貰えないような芝居をしちゃう事もありますよおおおお(泣酔)!

 

…コホン。

 

取り乱しました。

 

少なくとも僕はテンプレ的で良いとは思いません。仕事柄、テンプレを求められる時はあるのですが、自由に出来る仕事であれば勝負を仕掛けます。

 

唯一無二なんて言われる事が最近の夢でもありますし。

 

だいぶ酔ってきたので今日のコラムはコレで終了!

 

テンプレ反対!!

2016/06/08 12:00 | riki | No Comments