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先週末、全国各地で行われた、大学入試センター試験。
筆者は、いまから16年前、20世紀最後の年に受けた(年齢がバレるが、まあいいだろう…)わけだが、なぜか今年、無性に「もう一度受けてみたら、果たして何点取れるのか??」という疑問がわき上がってきた。
ちなみに、18歳当時の自分は、正直言って、少なくとも、こと「試験」という形態においては、人生で一番勉強ができた時期だと思う。
自慢か?と言われれば、まあ自慢なのだが、実際、自分でも「ちょっと神がかっていた」という自覚はあるくらい、あの時の自分は確変モードに突入していた。
今の自分は、あの時からどれだけ衰えたのか??
なんか、もうそんなことが知りたかったのだ。
なんでそんなドM思考に取り憑かれていたのか、今思えば謎でしかないのだが…。
が、そんなちゃちな動機は、「英国数理社の全科目を解くだけで、単純計算で6時間40分を要する…」という事実の前にあっという間にしぼみそうになる。
あまりにも、そう、あまりにも面倒くさい。
とはいえ、一度、ネタになると思い立ってしまったからには、背に腹は変えられない…
という謎の信念に導かれ、気がついたらペンを握っていた。
何とも損な性格だ。
さて。
前置きが長くなったが、ここから実際の時間割順に解いていくことにする。
最初は、「社会」だ。
地理、歴史(日本史・世界史)、公民(現代社会・倫理・政治経済)から1科目選択。
現役当時と同じ科目を、ということで、ここは「現代社会」を選択する。
何でまた現社なんてマイナー科目を、とお思いの方も多いだろう。
が、こんなことを言ったら怒られそうだが、現役当時も正直「どれでもいい」と思って適当に選んだ。
本当にどれでもよかったのだ。
なぜなら、二次試験に進むために、社会の点数は関係なかったから…
というわけで、「現代社会」を解く。
60分の試験時間の半分程度で解き終わる。
それはそうだ。
わからん問題は全部何も考えずにすっ飛ばしたのだから。
結果。
100点中 48点
なんとも微妙だ。
ある種、常識に属するような問題もあるので、50点は超えたかったところ。
続いて、「国語」。
これはいけるんじゃないかと思っていた。
国語力なんてそうそう落ちないだろうし、落ちてたらちょっと日本人としてヤバい。
結果。
200点中 166点
悪くない。
現役時(180点)よりは若干落ちたが、そこは試験慣れの差だろう。
自分でも驚いたのは、古文、漢文も案外解けた、ということ。
どうやら例年より問題が簡単だったようだが、それでも、16年のブランク(その間、古文、漢文なんて触れてもいない)があっても、案外、いけるもんだ。
そして、「英語」。
これは、国語以上にいけそうな気がしていた。
というか、正直、英語だけは現役の時より明らかにできるようになっているはず…
結果。
200点中 172点
残念ながら、現役時(184点)に一歩及ばず。
リアルな場での英語力は、間違いなく当時より格段に延びているはずだが、こと「試験」となると、細かいミスが多発した。
それでも、8割5分取れたので、御の字だろう。
正直、ここまでの3科目を終えて、「おいおい、まだ全然いけるじゃん!」とノリノリだったことをここでご報告しておきたい。
そう。
当然、この後に地獄が待っていた…
次は問題の「数学」だ。
現役時代、最も得意だった科目。
事実、数学IA、数学IIBともに、16年前は満点だった。
そう満点だったのに…
結果。
数学IA 100点中 58点
数学IIB 100点中 47点
計 200点中 105点
まさかの50%OFF。
いや、薄々感づいてはいた。
高校数学ってやつは、「公式を暗記する科目だった」ということに…
国語、英語は、記憶力ではなく思考力を試される試験だ。
それゆえに、思考の瞬発力や正確性が問われる。
しかし、数学は、公式を覚えていなければ、もはや絶望しかない。
何がしんどいって、グラフ、図形問題が特にしんどい。
三角関数(sin, cos, tan)ってなんだっけ…?
指数・対数ってあったなあ…
微分・積分とか懐かしいわあ…
など。
単語だけが走馬灯のように頭を駆け巡るが、肝心の解き方が一切浮かんでこない。
そして、圧倒的に時間が足りない。
むしろ、よく半分取れたとさえ思う。
が、そんな数学の悲劇すら忘れさせる、衝撃の展開が待ち受けていた…
どんじりに控えていたのは、「理科」。
物理・化学・生物・地学からの選択。
もちろん、現役時と同じ、「地学」を選ぶ。
現社を超えるどマイナー科目、地学。
50万人を超えるセンター受験生のうち、毎年わずか数百人しか受けない、幻の科目、地学。
それは16年前から変わらない真実なのだが、なぜか、当時の自分は、地学に心底ハマっていた。
そう、ハマっていたのに…
結果。
100点中 26点
これはあかん…
四択を全て適当に答えた確率とほぼ変わらない得点率に、呆然とするしかない。
いや、実際、「わかった」と確信を持てる問題は2,3問で、あとは全部勘で答えた。
それほどまでに、全く「わからなかった」。
どれもこれも、一度は耳にした言葉が羅列されているのだが、「単語」としての記憶でしかなく、正確な意味が抜け落ちているので、何もわからないに等しかった。
例えば、こんな問題。
「プルームとホットスポットについて述べた文として誤っているものを、次の①〜④のうちから一つ選べ。
①アフリカの下にはマントルの底から上昇するプルームがある。
②海嶺に沿ってマントルの底からプルームが上昇している。
③ホットスポットでは玄武岩質マグマが噴出する。
④太平洋プレート上にはホットスポットを起点とする火山島の列がある。」
たぶん、地学の授業を受けたことがない人にすれば、「プルーム」ってなんやねん!?と思うだろうが、安心してほしい。
プルームという言葉は知っていたとしても、全部正しいような気しかしない。
こうして、国語、英語でコツコツ稼いだ自信は、数学、理科で根元からバッキバキに叩き折られた。
戦いは終わった。
最終結果は以下のようになった。
満点 | 2016年 | 2000年 | |||
得点 | 全国平均 | 得点 | 全国平均 | ||
現代社会 | 100 | 48 | 55.84 | 64 | 44.39 |
国語 | 200 | 166 | 125.90 | 180 | 112.92 |
英語 | 200 | 172 | 114.67 | 184 | 119.62 |
数学 | 200 | 105 | 106.84 | 200 | 131.04 |
地学 | 100 | 26 | 40.57 | 96 | 66.23 |
合計 | 800 | 517 | 443.82 | 724 | 474.20 |
かろうじて全国平均は超えたものの、ほぼ、国語と英語の功績でしかない。
わかってはいたけど、わかりたくなかった結果が白日の下に晒された。
ただ、それだけの事実が判明し、特にオチらしいオチもなかった。
数学と地学は、正直悔しいので、ちょっと勉強し直そうかな…