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久々に劇場にバレエを見に行ってきた。
新国立劇場の「アラジン」
芸術監督のビントレー氏が劇場のために振付けた作品。
アラジンという親しみやすく、分かりやすいストーリーと、
ゴールデン・ウィークということもあって、子供連れもかなりいた。
舞台は古典バレエのように
「宝石」の踊りがあったりして、金、銀、サファイアやルビー、衣装も華やか、
そしてキレイどころのお姫様がいて、個性強いキャラクターの魔術師がいて、
初めてバレエを見る人にも、初めて劇場に来る人にも、文句なく楽しい舞台だと思う。
さらに魔法のランプから「ランプの精」が現れたり、マジックショーほどではないが
工夫された舞台を見るのはとても面白い。
そして当たり前だけど生のオーケストラがいて、指揮者が出てきて、拍手があって
幕が開く。
当たり前のことなんだけど、ひとつひとつが見ているこちらのテンションを上げる。
休憩時間ともなればワインやシャンパンを片手にロビーは社交場と変化する。
(新国立劇場はスイーツコーナーがあって見た目もおしゃれなデザートもいっぱいあった)
最後のカーテンコールもたまらない。
ダンサーが大拍手の中、ずっとおじぎをして、最後に指揮者が舞台に上がりおじぎをする。
こんな大歓声に包まれる気分てどんなものだろうかと想像してもしきれない。
劇場ってやっぱり素敵なところ。
もっと普通に、例えば映画館へ行くように、みんな劇場に足を運ぶべき。
映画館は行ったことがあっても、オペラやバレエを劇場に見にいったことがある人って
まだまだ少ないと思うのね。
ひとつにはチケットが高いという理由はあるよね。
ウィーンの国立歌劇場なんかは立ち見席というのがあって公演にもよるけど本当に安く観ることができる。だから学生とか若い子も気軽に芸術に触れられる。
日本はそこまで安いチケットはないけど、3千円くらいで観られる演目も沢山あるし
(あ、オペラは一般的に割高なので無理かも)、学生席がある場合もある、
それに新国立はZ席という格安チケット(抽選)もある。
歌舞伎だって幕見という立ち見のようなシステムがある。(詳しくは調べてくださいね)
劇場に行こうよ。
そして私がもうひとつ言いたいのは何を着ていくかということ。
特別おしゃれをしていく必要はないけど、小綺麗な洋服で非日常を味わう、
これも楽しみの一つだと思う。
せっかくいいものを楽しむのにダラダラした洋服じゃ気分も上がらない。
余談、私が子供のころ母に連れられていったアメリカン・バレエシアターのガラ・コンサートはドレスコードがあった。正装した大人に囲まれ、子供ながらに優雅な時間を過ごした記憶がある。
非日常を特別なものと考えないと言うとおかしいが、
まずは劇場に足を運び、気軽にその空気を楽しむ、これがもっと普通になればいいな。