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2015/06/26

JunkStageをご覧の皆様、こんにちは。
もうすぐ7月、行楽シーズンが今年も近づいてまいりました。行先がまだ決まっていないという方にぜひおすすめしたいのは、仕事熱心な若旦那のいる老舗旅館。
今回はその若旦那の奮闘ぶりを読者の皆様にご案内したいと思います。

■vol.44旅館若旦那・柴田良馬さん
――『すべてはお客様のために。』
私共にとっては通常の1日だとしても、お客様にとっては大切な1日。(柴田良馬)

shibata

兵庫県の城崎温泉(きのさきおんせん)にて、旅館『但馬屋(たじまや)』を営む若旦那。渡米を機に実感した和の心と城崎温泉の素晴らしさを伝えていく活動も。
http://www.junkstage.com/shibata/

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柴田さんは、大正15年創業の老舗旅館「但馬屋」の四代目として生を享けました。
兵庫県の城崎温泉といえば志賀直哉をはじめ、多くの文学者に愛された名湯でもあり、古式ゆかしい風情が漂う日本有数の観光地でもあります。
そんな場所で生まれ育った柴田さんは現在、若旦那として旅館経営をしながら城崎温泉自体のPRマンとメディアやイベント出演など多忙な日々を送られています。

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▲柴田さんが若旦那として勤務する旅館「但馬屋」HP

ところで、「若旦那」とはいったいどんなお仕事をしているのでしょう?
恥ずかしながら、私は柴田さんのコラムを読むまでなんとなく若旦那ってデーンと構えて実務はしないのかと想像していたのですが…事実は全然違いました!
意外と大変、そして多忙な若旦那の職務内容は柴田さんがこちらに書いてくださっているのでぜひどうぞ♪

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柴田さんのご経歴は現在コラムで連載中ですが、その中から垣間見られるのは「お客様を喜ばせたい!」という全力の熱意です。

ご家族からは家業を継ぐことを強く望まれたわけではないとのことですが、柴田さんが旅館を継ぐ覚悟を決めたのは三代目として働いているお父様への憧れ、そして地元・城崎への想いでした。

“もう一つ、理由を挙げるとしたら、地元である『城崎温泉』が好きだったからだと思います。とにかく田舎で、遊ぶ場所もなく、当時の気持ちを思い返しても、学生時代の自分にとって魅力があったとは思えないような町なので、なぜ「好き」って気持ちがあったのかはわかりませんが、それでも当時の自分が『城崎温泉』を愛していた「事実」だけは鮮明に覚えています。(『若旦那への道のり~その弐~』より抜粋)”

20歳を期に、柴田さんは経営者となるべくマネジメントの勉強を開始します。
ホテルマネジメントの本場であるラスベガスに留学し、専門的な講義を受講するなかで気付いたホスピタリティの精神。当たり前だと思って聞いていたことが、現役経営者であるご両親がいつも気に掛けていたことだと発見した柴田さんは、卒業後に日本屈指の旅行代理店であるJTBのラスベガス支店に勤務します。オペレーターとしての業務のなか、オリジナルノベルティの制作にも挑戦するなど世界有数のエンターテイメントの聖地に大いに学び、遊んだ柴田さんが帰国後に痛感したことは、「城崎温泉」という愛する場所の認知度の低さでした。

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2014年のじゃらん調べによると城崎温泉は「もう一度訪れたい温泉地」ランキングでは10位と健闘しているものの、柴田さんにとっては、その評価ではまだ足りないのです。

『城崎温泉を日本一の観光地に!!!』

だからこそ、多忙な若旦那としての通常業務だけでなく、宣伝マンとしても活動。2013年には渋谷ヒカリエで開催されたトークショーに参加したり、テレビ出演なども精力的にこなしています。
普段から和装で生活するスタイルも城崎温泉のPRのためということですが、しかしながら、柴田さんの広告活動の白眉は「城崎泉隊オンセンジャー」
ご当地ヒーローとして、城崎温泉の伝統と平和を守るために日夜奮闘しているのです。

 

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皆様もご記憶の通り、2015年1月、城崎温泉では痛ましい火災事故がありました。
その際、柴田さんはFacebookの公開メッセージで、こんなメッセージを残しています。

“温泉街の中心の一部が燃えてしまった今回の火災は城崎温泉にとって大きな損失だと思います。『町が一つの旅館』と表現される城崎温泉に住む人間として、決して他人事とは思えない災害でした。おそらく僕だけではなく、城崎温泉に住む人間皆が同じ気持ちでしょう。

が、城崎の若旦那仲間もフェイスブックで書かれてましたが、昨日の出来事が嘘みたいに思えるほど、温泉街は本日も大勢のお客様で賑わっています。

だから・・・こんな時こそ前を向き、皆で力を合わせ、もっともっと輝く温泉街を目指していきたいと強く思いました。そして・・・今回の火災で城崎温泉の新たな課題が明確になりました。市長も強くそこを感じてくださっております。

城崎温泉は絶対にまた生まれ変わります!!!!
なので・・・これからも城崎温泉を宜しくお願い致しますm(_ _)m“

 

愛する城崎温泉のために、そしてそこを訪れるすべてのお客様のために。
柴田さんの若旦那としての奮闘は、これからも続いています。

2015/06/26 02:22 | sp | No Comments