« 風俗店における講習とは!? | Home | 新しい音源を製作いたしました »
只今、セルビア・ベオグラードでは2年に一度のフリーダイビング世界選手権 (プール種目、個人戦) 「Individual AIDA Pool World Championships
Belgrade 2015」が開催中です!前半の予選が終了し、あっという間に今日から後半の決勝に入りました! 2年前の大会と同じく終盤戦のレポートになりますがご容赦くださいませ。
大会公式サイト⇒http://www.aidapoolworldchampionships.com/
フリーダイビングのプール競技とよく間違われるスポーツに、オードリー春日選手の活躍でも最近話題の「フィンスイミング」があります。同じ大きなモノフィンを着けてプールを泳ぎますが、こちらは速さを競う競技なので、距離や閉息時間を競うフリーダイビングとは少し違います。でも、全く同じフィンを身につけるて泳ぐという点ではちょっと親戚みたいなスポーツなので、何にせよ盛り上がるのは嬉しいことです^^)
セルビアのフリーダイビング世界選手権でもオードリー選手に負けず魅力的な選手達が頑張っています!
■セルビアってどこ?
さて・・セルビアってどこ?と 聞かれて即座に正確に答えられる日本人がどのくらいいるでしょうか?
ココです!東欧バルカン半島のど真ん中です。バルカン半島といえば教科書で習った複雑な民族紛争の歴史がまず思い浮かんでしまいますが・・、ベオグラードの市内にも空爆で破壊された建物の史跡などが残っているようです。でも現在は独立国家となりヨーロピアンな美しい街並、そして親日家も多く、東西文化が混じった美味しい料理が食べられるとても素敵な国だそうです!
フリーダイビングはヨーロッパで盛んで、特にプール競技はロシアや東欧諸国の選手がガチで強い!ので中央に位置するこの国は、多くの選手にとってとても便が良い国、なのです。国境を越えて車でやってくるヨーロッパの選手達も多いようです。今回も各国から170名以上の選手が参加している最大級のフリーダイビング大会です!
■プールの世界大会で競われる種目
この大会で競われる種目は3種目です。
・ダイナミックウィズフィン(フィンをつけて水平に泳ぐ距離を競う種目)
・ダイナミックノーフィン(フィンを着けず平泳ぎで水平に泳ぐ距離を競う種目)
・スタティック(水に浮かんで息を止めている時間を競う種目)
フリーダイビングには海洋種目とプール種目がありますが、どちらかというと「スポーツ的」な要素が強いのはこのプール競技なのではないかと思います。
一つのプールの隣り合わせのレーンで選手が競技を行い、何と言ってもその様子を全て観戦することが出来ます。予め決めた申告深度に挑戦する海洋種目と異なり、プールの場合は最後の最後まで結果が分かりません。思わぬ大記録が出る場面を目の当たりにすることもあるのです。
競技結果はコンマ1秒、1m刻みで勝敗がつきますがその様子は本当に手に汗を握るものです。観戦しながら思わず息を止めてしまいそうになり苦しくなります^^;
ちなみに私はプール競技が苦手なので選手全員すごく尊敬しています。
■世界大会のプールはこんなところです。
50m×25mの広いプール、透明度は50mオーバー、つまり端から端までクッキリ見えるようです。そして何と深さは2m以上。
現地の選手によると「晴れれば海のようにキラキラで透明度抜群で最高に気持ち良く、塩素の匂いが全くしないので、おそらく限りなくピュアウォーターなのかな?そんなお水で泳ぐ素晴らしい開放感。水温22~24℃で超寒いけど、シャキッとします。」とのことです。んーこんなプールで泳いでみたい!
■チームJAPAN
日本からは男女10名の選手が参加しています。
【日本代表選手 種目別一覧】
・DNF ダイナミック・アプネア・ウィズアウト・フィン
男子 / 守屋滋記、飯伏教文、後藤修一、大井慎也
女子 / 石田美弥子、市原由利子、丸山さわ子
・DYN ダイナミック・アプネア・ウィズ・フィン
男子 / 飯伏教文、守屋滋記、大井慎也、後藤修一
女子 / 石田美弥子、市原由利子、丸山さわ子、草地ゆき
・STA スタティック・アプネア
男子 / 飯伏教文、大井慎也、後藤修一
女子 / 丸山さわ子、草地ゆき、印牧未央
ベテランからフレッシュな新人選手まで、バラエティ豊かなメンバー、得意種目も様々です。プール種目は国内でも沢山の大会が行われ、日本人選手のレベルもグングン上がっていますが今回は特に世界大会が初めて、という新人選手も多く参戦し、健闘しています!
競技前日の申告.ホワイトカードがとれますように。
日本のみんなからのメッセージが書かれた日の丸をプールサイドに掲げて。
こちらはスタティックのローテーション表ですね。専属のコーチがいるわけではない日本選手団は、選手同士お互いサポートしあい助け合いながら頑張っています!特にスタティックはサポートと二人三脚ですからね!
■予選を終っての結果はこちら
そして前半3日の予選を終えての結果がこちらです。
<ダイナミックノーフィン>
女子
http://media.wix.com/ugd/c88612_b0683e554af24ef8830b74c52716fe1d.pdf
男子
http://media.wix.com/ugd/c88612_f2c3d7afdc454c35915a6b6e50e1be91.pdf
<ダイナミックウィズフィン>
女子
http://media.wix.com/ugd/c88612_83439f435816493382a9ff59e45c248e.pdf
男子
http://media.wix.com/ugd/c88612_9cde0b1749094854a475435ddf89af19.pdf
<スタティック>
女子
http://media.wix.com/ugd/c88612_f894e5acb44d4469aa778600b78f03fa.pdf
男子
http://media.wix.com/ugd/c88612_850b0f7efb5e4b6ca42feed3e944c023.pdf
なんと最終日のスタティック決勝には新星、草地ゆき選手がAファイナル決勝に残りました!メダルにも手が届く位置に着けています!!
それにしてもいやあ・・・決勝のレベル高さには驚きました。
決勝通過ラインは
・ダイナミックウィズフィン 男子 200m 女子 173m
・ダイナミックノーフィン 男子 153m 女子 130m
・スタティック 男子 6分34秒 女子 5分10秒
残念なことに、日本選手の数名はあと数メートル、数秒の差で決勝に残ることが出来ませんでした。。ダイナミックウィズフィンの石田選手、スタティックの丸山選手とも17位(決勝進出は上位16名)というギリギリラインでした><)
石田美弥子選手は前回のセルビア大会では堂々決勝に残り、さらに176mの日本歴代2位という記録を叩き出した「本番の女王」。今回彼女はたったの1位差、あと5m差で決勝を逃してしまいました・・現地の石田選手とはチャットで会話しましたが、
「事前に強豪選手の過去データから決勝のラインを徹底的に分析して、168-170mと読んでいた。予選では余力を残して169mで上がった。結果は17位。16位の選手は173m。あと5m足りなかった。ジャッジのエカテリーナには完璧なホワイトと褒められたけど、こんなに悔しいホワイトカードは無い。でも泳ぎの内容は過去最高だった」
とのことです。さぞかし悔しいと思いますが、冷静な自己分析はさすが。こんな風に、細かな読みや戦略が渦巻くのも世界大会ならでは、ですね。
でもみんな実力を出し切った、とても良い顔をしています!
さて、残りの決勝、日本との時差は-7時間です。
■リアルタイム中継はこちら↓
https://www.facebook.com/IndividualAidaPoolWorldChampionshipsBelgrade
■日本チームの応援ページはこちら↓
https://www.facebook.com/freediving2015pool
世界の強豪選手がどんな大記録を叩き出すのでしょうか?またとんでもない世界記録が出るのでしょうか?
そして最終日6/27(土)STA決勝での草地選手の健闘を祈ります!ぜひみんなで応援しましょう!!
photo by Tomoyuki Ishida & Tean Japan in Belgrade