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2015/01/28

最近、ストリート系の基礎ダンスレッスンに通い始めました。

特別「ダンスが上手くなりたい!」と思ったというよりも、ここ最近、舞台に立つための身体を鍛え直す必要性を感じていたが故です。

昔ジャズダンスのレッスンに通っていた経験から、やはり柔軟性や筋力を鍛えるには、ダンスレッスンが効果的だと思うので、レッスンに通いたいな…と思っていたタイミングで、昔一緒にダンスをしていた仲間が、パフォーマー向けのダンスレッスンを行っているという情報を耳にしたのです。

ここ何年か、踊り的なレッスンと言えば、日本舞踊しかやってきませんでしたが、そのために、バレエやジャズ、ストリート系のダンスのレッスンと、日本舞踊のお稽古とでは、色々と相違点があることに改めて気が付きました。

(以下に述べる日本舞踊のお稽古の特徴は、古典的なお稽古方法としてオーソドックスなものを挙げているつもりですが、先生によっては、ダンスレッスンに近いやり方でお稽古することもある様です。)

両者の一番の違いは、ダンスレッスンにおいては、先生一人に対しての参加者が、多ければ20~30人に達することもあるのに対し、日舞のお稽古は、基本マンツーマンであることかと思います。

それに伴って、ダンスの1レッスンがだいたい90~120分であるのに対し、日舞の1回のお稽古は、15~20分程度で終わることもあります。

「そんなに短いの!?」と驚かれるかもしれません。

しかし、マンツーマンであるが故に、そのお稽古の間中、先生はその生徒一人を向上させることにのみ集中します。

大人数が参加するダンスレッスンで、先生が生徒一人を集中的に見る時間と比較すれば、むしろ長いくらいかもしれませんね。

短時間集中型なのが、日舞のお稽古の特徴かもしれません。

ダンスより時間が短いことには他にも要因がありまして、ダンスのレッスンであれば、ストレッチや筋力トレーニングから始まって、アイソレーション(身体の一部分のみの運動)やステップなどを経て、残りの時間でコンビネーション(振り付け)を行うのに対し、日舞は基本的にコンビネーションに相当する部分のみです。

ダンスレッスンでは、振り付けとは別途に、動ける体を作るための基礎身体訓練に時間を割きます。

日舞稽古では、振り付けの中で細かく細かく形を修正していただきながら、良い形を目指すことを反復することによって、その形になるために必要な身体能力を養っていくと言えるのかもしれません。

ダンスのレッスンでは、1人が全然振りを覚えられなくても、周りがみんな覚えてしまったら、その1人が出来ないままに、振りが先に進んでしまうこともあります。

それに比べると、一対一で行う日舞稽古では、その部分の振りがきちんと出来なければ、出来るまで何度でも繰り返し同じことをやり、曖昧なまま先に進むことがありません。

しかし、日舞稽古はトータルの時間が短いため、ダンスに比べると運動量自体は少なく、本当に鍛えたいと思ったら、そのお稽古以外の場で身体トレーニングを行う必要も出てくるかもしれません。

ですから、密度の濃い日舞の稽古と並行して、身体訓練の効果が高いダンスレッスンを行うことで、互いに補完し合っている様にも思います。

次回は、「ゆにぞん」(古典芸能)をテーマにしたコラムをお届けします。

2015/01/28 08:54 | sakai | No Comments