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今回は中橋と、ゲイのマモルさん(仮名・30歳)とレズビアンのサキさん(仮名・29歳)の対談です。
中「マモルさん、サキさん、よろしくお願いします。今日のテーマは、ゲイとレズビアンが政治に求めるものということでお話を伺いたいと思います」
マモル&サキ「よろしくお願いします」
中「お二人がゲイやレズビアンとして、今、政治に求めるものは何ですか?」
サキ「私は、やはり同性結婚を法律で認めて欲しいということですね」
マモル「僕もサキさんと同意見で、それに加えて、セクシャルマイノリティをあらゆる事柄で差別しないような法律、例えば、男女雇用機会均等法のようなものを作って欲しいと思います」
中「同性結婚というと、男女の結婚と全く同一の制度を望んでいるわけですか? それとも、ゲイやレズビアン用に、法的効果としては結婚とほぼ同一のパートナー制度のようなものの創設でも良いとお考えですか?」
マモル「理想的には男女の結婚と同一の制度が望ましいですが、いきなり無理なら、パートナー制度でもOKだと思います」
サキ「とにかく、同性の恋人との関係が法的に認められるような制度が欲しいですね。結婚という言葉には拘りませんが、結婚がノンケ(※ヘテロセクシャルの事)の特権みたいなのは不公平だと思います」
中「なるほど。となると、政治の力で法律を作るか改正するかをしなければなりませんが、具体的にどうすればいいとお考えですか?」
マモル「理想的には、LGBTを代表するような政治家を擁立することでしょうね。でも、現実的に難しいでしょうから、今現在議席を有する政治家の中に、LGBTに対して理解のある方で、私たちのために動いてくれるような人を探さなければならないと思います」
サキ「LGBTの代表者ってことなら、仲間に呼び掛けて、絶対当選させます。私、交友関係広いんで(笑)」
中「水を差すようで悪いですが、LGBTの皆さんの中にも、様々な政治信条を持っている人がいて、ただ単に、『LGBTを支援します』というようなことを掲げても当選しないような気がします。それに、LGBTの方々全員が同性婚推進論者であるわけではないでしょうし」
マモル「確かにそうですね。僕とサキさんは、たまたま同性婚賛成派ですが、そうでないLGBT当事者だっていると思います。でも、大多数は賛成派だと思いますよ」
サキ「ノンケの社会常識というのを打破したいですね。もっと広い世界を見ろって」
中「常識と言っても、分野によって様々だと思いますし、サキさんのように、ノンケに対して闘争心むき出しでは、話が進まない気がしますが…(焦)」
サキ「黙っていては黙殺されるのが、日本のLGBTの存在です。少々過激であっても、存在をアピールすることが、自分たちを守ることにもつながると思うんですよ」
中「確かにそういう考え方もあると思いますが、そっとしておいて欲しいと考えるLGBT当事者の方々もおられると思いますよ」
マモル「LGBTの内部で意思統一ができればいいのですが、現状では不可能なので、小さい団体でもいいので、全国各地に、LGBTの政治団体でもできれば、将来的にLGBT代表みたいな政治家を育てていくことができるのかもしれませんね」
中「いわゆる組織票のようなものを、LGBT当事者の皆さんに期待できるのか否かがカギでしょうね。LGBTであるということは、いわばその人の個性の一部であって、それだけをもってして、政治的統一意思感が生まれるのかは、少々疑問があります」
サキ「うん。ゲイが嫌いなビアンも多いし(爆)」
マモル「そうなんですか!?(笑)」
中「同性婚やパートナー制度の創設に関しては、現在の婚姻制度の在り方とリンクして考える必要があります。例えば、夫婦別姓の問題や非嫡出子の相続分不当差別問題など、戸籍という制度によって自由を奪われるような事柄に関連して議論される必要があると思うんです。そのためには、LGBT当事者の方々が、自分たちの要望をハッキリと声を出して主張することが必要です。いきなりLGBTの政治家を擁立しようということではなくて、その前段階として、世の中に問題提起していくというアクションが必要でしょうね」
マモル「欧米にあるようなLGBTの政治団体が理想ですが、日本でもそのような動きが大きくなればいいのですけどね」
中「日本では、まだそうしたLGBTの政治的なアクションは発展途上にありますね。地方政治の舞台には、LGBTの政治家が誕生していますので、やり方によっては不可能ではないはずです」
サキ「やはり、欧米に移住するしかないですかね?」
マモル「同性婚を急ぐなら移住した方がいいかも(笑)」
中「サキさん、移住したとしても、同性婚の効果は、日本国内では通じませんので注意して下さいね。外国籍を取得するのであれば、日本の結婚に関する法律は気にしなくてもいいですが(焦)」
サキ「不満ばかり言っていても仕方ないってことですね。誰かが行動しないと始まらないということですね」
中「そうでしょうね。LGBT当事者の方の中には、真剣に政治との関わりについて考えている人もいると思います。そうした人々が、仲間に様々な問題提起や情報発信をすることで、LGBT内部での世論が構成されていくのだと思います」
マモル「インターネットの時代なので、個人でも情報発信がしやすくなりました。そういう媒体を使って、色々な意見を集約できたらいいかもしれませんね」
サキ「やりましょう!是非!!」
中「マモルさんとサキさんが意気投合したところで、今回はここまでにしたいと思います。またいつか続編へのご協力をお願いします」
マモル&サキ「わかりました。お待ちしています」