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2014/10/28

地球の舳先から vol.341
チベット(ラダック)編 vol.6

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マダガスカルで NO MORE BAOBABと叫んだ わたしであるが、案の定ふたたび。
いや、バオバブが何も悪くないように、ゴンパは何も悪くないのだが、
途中下車が100%ゴンパだと、仏教に改宗でもしないとだんだんキツくなってくる。

久しぶりにゆっくり起きて、屋上に勝手に干したタオルを取り込み、出発。
すごい絶景と、昔ながらの服装(高地を生きる知恵だろう)の人々を見ながら東へ。

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相変わらず、すごい車道(?)をゆく道に、気が気でない。
最初にワンラという村に立ち寄る。平日なので通学する子供など普通の生活が広がる。
崖の上にゴンパがあり立ち寄ったが番人がいない。
さほど中が見たいわけではなかったのだが、扉の隙間から覗いていたら、
心を痛めたらしいガイドが、ここでは書けない方法で鍵をあけてくれた。

中にはまた尊師の写真が飾ってある。
ちなみに現ダライラマの写真はかなりフリー素材らしく、使い方にあまり決まりがないらしい。
そんなことも、どこへいってもお顔を見かける理由のひとつなのだと思う。
もちろん、多くの人に愛されている(師の性格やキャラクターゆえ、尊敬されている、というよりは、愛され慕われているという表現がしっくりくる)というのが一番だけれど。

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車はまた1本しかない大きな幹線道路をふいに横道にそれる。
と、荒涼なる大地の中にまたしてもゴンパが現れた!
ここ、リゾンゴンパは、戒律が厳しいことで有名らしい。
そりゃ、こんなところにあれば…と思いたくもなるが、トレッキングのコースの途中に
あることもあって、トレッキングステッキを持ったヨーロッパ人家族が多かった。

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谷を降りているようで山を上がっているようで、だんだん酸素が薄くなってくる。
ピャンと呼ばれる地に着く頃には息も絶え絶え状態で、ほんの少しの坂がキツい。
ふうふう言いながらゆっくり歩き、昼時の、やっぱりゴンパを見学する。
もう、同じにしか見えない。ごめんなさい。

観光客のヨーロッパ人の子どもが持っているiPadで何かしらの動画をみんなで見ていた。
少年僧が彼を取り囲み、色々とキャッキャしている。
子どもというものは人種や状況を越えてみんなで遊べるものなんだなあ、と改めて思う。

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途中の道路はこんな感じで、一帯全域が軍の施設という感じ。
秘境感あふれるレーの街も、高台から眺めると軍人に鉄格子に物々しい建物も多い。
もっともこの日はインド首相が来ていたらしく、いつもより厳戒態勢だったよう。

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最後に立ち寄ったのは空港近くのスピトゥクゴンパ。
上のほうに「シークレットルーム」があるので行くか、と聞かれるので
貧乏性のわたしはつい、うんと答えてしまう…また崖上りである。
何がシークレットなのかはよくわからなかったが、金平糖が置いてあった。
なんだか糖分で若干体力が回復したような。これも高地の知恵だろうか。

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ここのゴンパには犬や猫が多く住みついていた。
廊下で寝ている犬と違い、お猫様はやはり万国共通で自分が世界の中心だと思っているようで…
一番偉い人が座る椅子、なるもので太陽の光を一身に受けてお昼寝中。
これにはガイドも苦笑。
お寺のおじいちゃん(100歳くらい行ってそう)にガイドが通報すると、見に来たおじいちゃんが
まさに相好を崩すという表現がぴったりな表情で、歯のない顔でにこにこと笑った。
なにごとかガイドと現地語でしゃべるその様子に、どうしたらそんな境地へ行けるのだろう、と同じ人間として思う所深し。

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ふたたびレーに帰ってくると、角部屋から雨どいで卵を抱く鳩の姿があった。
びーびー泣くヒナ鳥も、たまに暴れて顔を出す。
のどかなまま、陽の落ちるままに、夜は更ける。

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ラダック編、ほぼ終わり。旅はつづきます。

2014/10/28 08:00 | yuu | No Comments