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いつか描いた、あの日の物語に
追い付くことが出来たなら.
8月は2度目の更新をお休みさせていただきました.
楽しみにしてくれた皆様、申し訳ありませんでした…
改めて9月.
少しずつだけど、次の展開を見据えながら
動き出していて.数年がかりの一大叙事詩を、
いったん終えてしまうと、なかなか次の展開へ
踏み出せなくなるのは、いつもの自分の悪いところ.
そんなとこも含めての自分だし、写真だと思うので
次何かを目指すなら、大作志向ではなくて
ちょっと小品だけど、届くものはしっかりと在る…
そんな感じで創っていけたらと思っています.
そして、あといくつか積み重ねることが出来たなら
少しだけ、大きな場所で..今所蔵している作品たちを
アーカイヴして回顧展とかしてみたいと思っています.
手焼き無光沢バライタ印画紙プリントの
大全紙パネル30点、しっかりと残っているし
「深入り」の作品たちと合わさるのもすごく興味深くて.
それはまだもう少し先のことになるけれど…
コラムでは機材とかのこととか、
あまり詳しくは触れないんですが
新宿での展示を契機に、作品撮りのための機材を一新しています.
今はその実写テストの段階.
ズームレンズよりも単焦点レンズを使って撮影していて.
単焦点でズームに頼らず、
被写体、レンズの前にあるものに向けて
自分の脚で距離を計りながら創ってくことが、
すごく新鮮だったり、難しかったりで
その試行錯誤がなんていうか、すごく楽しくて.
馴染んだ機材だったら、自在に行き来していた
距離みたいなものが、なかなか思い通りにならずに
迷子になってるような眩暈混じりの違和感とか
あー自分てこんなにも写真、下手だったんだな…って
あらためて思ったりもして.
機材が新しいと、画質とかも当然変わるのだけど
初めこそよく言われるような「解像感」とか「ボケ味」とかの
デジタル感満載でクリアーでパキパキに撮れることに、
おぉ!とか思ってそれを活かして撮ろうともするのだけど…
だんだんと撮り進めていくに連れて、結局はいつものように
高感度設定にして、NR(ノイズリダクション)とかを
オフにして仕上がったものに、
あーやっぱりこれだなぁ…って感じるものがあって.
画質、機能..手応え…
それも含めて新機材を駆使しながら、
これから撮り、創るだろう写真はきっと
暗中模索の連続だろうけれど
そんな模索の中から産まれるものが
きっとあるとも思うから.
機材を新しくすることだけで
全部を新しくすることは出来ないけれど
物語を写真が追い付く…追い抜いて行く瞬間を
何度でも視てみたいと思うから.
覗くファインダーが変わる
その向こうに広がるものたちが、未知の視野を教えてくれる.
そしていつか描いた、あの物語に追い付くために.