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今日、管楽器屋さんに行ってきました。
ちょっとした故障を直すためです。
今日行ったそのお店は、ぼくが大学生の頃から利用しているお店です。
もう30年のお付き合いになるんですね、改めて数えてみたら。
とは言っても、管楽器屋さんって頻繁に通うところではないので、行った回数をすべて合計しても100回に満たないとは思うのですが。
オイルなどの消耗品はどこで買ってもよいので、通りすがりの知らないところで買ったりします。
ターミナル駅にあるわけではないので、ちょっと寄ってみた、的に行きにくいんですよね。
そのお店じゃなきゃだめ、という用事の時だけしか行かないんです。
アベレージで、年に3回行くかどうか…、そんなもんだと思います。
1年で1回も行かないこともあります(最近は楽器が壊れがちで、ここ数年はちょっと回数が上がりつつですが)。
ちなみに、そこじゃなきゃだめな用事と言えば、“楽器本体を買う”、“マウスピースを買う”、“リペアに出す”、以上です。
楽器本体を買うことなんかは、本当に稀ですしね。
ちなみにぼくがそのお店で買った楽器の総数は、30年間で4本です。
大学のジャズ研に入って早々に、外国製の中古品を買いました。
それが、そのお店での1本目です。
たいして高くもなかったのですが、2年ローンを組んだように記憶しています。
それ以後、トランペットを1本、フリューゲルホルンを2本。
フリューゲルホルンというのは、トランペットよりもひと回り大きくて、しかしキーは同じ、音域もほぼ同じ、音色がちょっと丸くて暖かい、そんな楽器です。
ぼく的には、あくまでトランペットがメイン、フリューゲルホルンがサブです。
で、その4本のうち今でも手元に残っているのは、1本のトランペットだけ。
(今、フリューゲルホルンも1本持っていますが、それは師匠から譲っていただいた楽器なので、そのお店で買ったものではないんですよ)。
手元にない3本はどうしたかというと…。
もう1本のトランペットは、なんと、電車の網棚に忘れて遺失…(過去のコラムでも触れたことがあるのですが)。
2本目のトランペットは、最初のを無くしてしまったから買った、という次第なのです…。
そして、2本のフリューゲルホルンは、というと…。
若かりし頃の生活苦時代に、質屋に入れて流してしまっています…。
買っては流し、買っては流し…。
ここで質屋マメ知識を少々。
質屋では、外国メーカーの管楽器って、結構いいお金になるんですよ。
国産の3万円くらいの時計を質に入れたことがあります。
3000円くらいでしか取ってくれませんでした。
それに対して外国製の楽器は、半額くらいでとってくれたように記憶しています。
まあ、比較的まだ新しかったから、ということもありますが。
楽器屋さんに売るという手もありますが、買った楽器を売ることに罪悪感があったので(自分で買った楽器とはいえ)、楽器屋さんには持って行きにくかったですね。
すぐにお金が欲しかったりもしますので、質屋のほうが手っ取り早いですし。
流れる前に戻そうという気持ちもありましたし…(戻せませんでしたが…)。
ちょっと、悲しく横道にそれてしまいましたが、話を戻しますね。
で、その管楽器屋さん。
ぼくが大学生だった当時、営業の方がよくジャズ研の部室にいらしていました。
Iさんという方でした。
新入生とか、新しい楽器を買おうとする時は、そのIさんと連絡を取ってから買いにいく、という感じだったような気がします。
そうすれば、普段営業に出ているIさんもお店にいてくれて、それで値引きもしてくれる。
そんな感じだったような気がします。
で、今日お店に行ったら、久々にIさんにお会いできました。
20年はお会いしていなかったので、懐かしかったです。
Iさんは外を回っていることが多かったですし、ぼくもたまにしかお店に行ってませんでしたから、お会いすることがなかったんですよね。
Iさん、ぼくのことを覚えていてくださいました。
そしてジャズ研の、伝説的な先輩の話でしばし盛り上がりました。
その先輩は、楽器を買ったり売ったりをよくされる方で、Iさんとはツーカーでした。
群を抜いて、ツーカーでした。
で、その先輩。
超スゴ腕でしたので、結局プロになられました。
しかしその後、サラリーマンに転身。
営業職に就かれました。
営業をされているその先輩と、ぼくは街でばったり出くわします。大学を出て、10年くらい経った頃でした。
で、営業のダミー役をやらされるようになりました。
営業のダミー役というのは…。
回る件数自体にノルマがあったようで、ぼくのところに営業に行ったことにしてくれ、と言うんですよ。
で、会った人には次の日に電話で“プッシュ”をしないといけない、とのことでした。
で、月末でノルマが厳しくなってくると、ぼくのところ(職場の電話)に“プッシュ”の電話がかかってくる、という…。。
その電話は監視されているとのことで、ある程度、話を聞いてもらえないとノルマとしてカウントされないとのことでした。
なので、ある程度のところまで聞いてからでないと、電話を切ることは許されませんでした。
「話がこういう展開になったら、こう言って切れ」と、細かく指示されていました。
で、今日Iさんとその大先輩の話題になって、そんなことをやらされたもんですよ、と話したら、
なんとIさんも、そのダミー役をやっていたようです。
Iさんとは久しぶりだったわけですが、その大先輩を通じて、ある意味、つながっていたんだな、と、ちょっと感慨深かったです。
そのIさん、お年をお聞きしたら、今年で58歳、とのことでした。
ということは、初めてお会いしたときは28歳だったんですね。
あと2年で定年なんでしょうか。
そのお店に定年制があるのかはわからないのですが。
しかし、もし定年されるとしたら、それこそ、もう次にお会いすることもないのかもしれません。
そう思うと、ちょっと寂しいですね。
…。
長く書いた割に、話の盛り上がりが中途半端ですみません…。
ちょっとうれしかったので、コラムとして書かせていただきました。
押忍
※昨日、1本コラムを投稿したのですが、あまりに安易な内容だったため、削除させていただきました。
サイトの“新作一覧”にタイトルだけ残ってしまっています。
紛らわしいことをしてしまいまして、申し訳ございませんでした。