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地球の舳先から vol.333
東北(2014)編 vol.8
バスはこの日の最終目的地、雄勝地区へ向かっていた。
女川から雄勝までを走るのも初めてなので、道々の車窓を…と思っていたのだが
カツオの水揚げから始まって、うに丼、温泉、女川と盛り沢山の長い一日のすえ…
「はい、着きましたよー」の運転手さんの声に起こされる。
ほんとうに、東北へ来ると、なんでこんなによく寝るのか。
宿泊するのは古民家を改修した「雄勝アカデミー」という森の中の平屋。
何がアカデミーかというと、ここは、公益社団法人sweet treat 311という団体が
雄勝の築90年を超える廃校を再生するプロジェクトを進めている拠点であり
支援者や地元の人たちが集う場所(家)になっているのだ。
このあたりは一緒した千恵さんが記事を書いているので詳しくはそちらに譲ろう。
さっそく、畳に布団を敷き(修学旅行気分)、ダラダラした格好に着替える一行。
大広間にはすでに先に着いていた人々が今にも宴会を始めようとしている。
雄勝アカデミーは毎月クラウドファンディングで資金を募っていて、
その中に1万円寄付のリターンとしてこの古民家で寝泊まりして食道楽できるという
プランがあるのだった。
布団を敷き先に着替えたのも、たらふく飲んでそのまま寝ようという魂胆である。
テーブルに盛られた沢山の料理。いちいち美味い。料理が上手いし、食材に味がある。
そして本丸がやってきた。牡蠣である。この時期に?と思われるかもしれないが、
本当に美味いモノは市場に出回らないことをよくよく知った。
蒸しただけ。ぷりぷりだけどふわふわ。箸で3つくらいに切る。1個でお腹いっぱい。
そして、ホヤ。ホヤといえば、すえたような味と匂い…というイメージだが全くない。
貝類らしいコクがあり、ビールを飲んでいる場合じゃなくなり、日本酒に持ち替える人たち。
しかし、わたしの中での「トドメ」は「銀鮭」だった。
銀鮭は回遊魚で寄生虫がつくため生食は普通はできないのだが、雄勝では稚魚のときに
川から捕ってきて養殖するので刺身で食べられるのだという。
このまろやかな味がすばらしく、「肉も魚も赤味がいいのじゃ。脂身なんてもたれるだけじゃ」
と言い続けていた自分に、心から手のひら返しをした。
おかげさまで、あれ以来、スモークサーモンを食べて「む、この脂身は魚本来のものじゃない」
などがわかってしまうようになり、相対的なQOLとしては幸福度下がったのかもしれないが…
最後に食べたのは、ふかふかの白米にこの銀鮭とお湯をぶっかけただけのお茶漬け。
…あれ、雄勝アカデミーのことを書くはずが、まったく食べ物のことしか書いていない。
思えば、今回の旅のシリーズタイトルも「美味いもん巡り」になってるし…何しに行ったんだ。
そんなわけで、雄勝アカデミーについての上の千恵さんの記事をよくよく読んでください。
あと、sweet treat311のクラウドファンディングのページはこちらです。
よろしくお願いします。
雄勝アカデミーは猫ちゃんもグルメ。アイナメ1匹もらってますよ!