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2014/06/30

馬の博物館 【神奈川県横浜市中区根岸台1ー3 根岸競馬記念公苑】に行ってきました。

我が国の馬は、明治以前は一部戦闘にも用いられていました。主に農耕や運搬を目的として繋養されていたため、「南部曲がり屋」など、一般の人々の生活の中に普通に馬が係わる文化が根付いていました。その後、明治時代の近代に入ると、欧米に対抗できる国力を維持するため、騎馬などの軍事力として利用や日本で生活する欧米外国人の生活習慣としての「乗馬
」「競馬」の導入など、新しい馬との係わり方が生まれてきました。それに合わせて、欧米で改良されてきた体格の大きな馬の輸入や日本での自家生産を目指した品種改良なども行われてきました。一方、現在の馬は、生物学的に特殊な進化の過程を得たことで、特徴な構造と機能を備えています。
今回の博物館や関連施設の見学を通じて…

【日本の馬と人の歴史】
旧石器〜新石器時代にかけて日本に野生馬が生息していた可能性は低く、弥生〜縄文時代に生息されたと考えられる。日本の古代馬は小型(115cm内外)と中型(130cm内外)に分類された。その小型馬は縄文後期から弥生時代にかけて現在の中国南部(四川地方)から入り、蒙古馬の系譜をもつ中型馬は弥生時代から古墳時代にかけて朝鮮から日本に導入され、九州や南西諸島には現在のトカラ馬や宮古馬、与那国馬のような小型馬が残っている。一方、中型馬は軍用として重用され、中世には木曽馬、御崎馬、対州馬のような中型馬が多数を占めるようになった。また大陸より伝来した小型馬も中型馬も遺伝的にはほとんど差がないことから、日本が朝鮮半島からのみ馬を受け入れ、これが本土から南下し、島に隔離されたものが小型馬になったとも考えられ馬の伝達手段には諸説ある。

【馬の特徴:進化、生体としての特徴】
馬の耳はクルクルと動きアンテナのような働きをし、開いている方向の音を選択的に聞き取るようにできている。これは、馬の耳が10種類もの筋肉に支えられ、前後左右と自由自在に向きを変えることができるため、立体的に音を聞き取っている。また、音を聞くだけではなく、気持ちを雄弁に表現する。この耳の動きから馬の心理を推し量るかとができる。
・前に向ける
平静な精神状態。関心を引いている時。
・頻繁に動かす
不安な心理状態。

・後ろにしぼっている
敵意や警戒心を示している。

気分の良い時は高い声で長くいななくのは嬉しい時で尾を高く振り、軽やかに歩く

[参考文献 生命科学研究室 楠瀬良 2001.12.10]

2014/06/30 11:46 | yamamoto | No Comments