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2014/02/01
日本在来馬の8種の中で一番個体の小さい馬が野間馬(ノマウマ)です。体高はおよそ110~120cmと小型で、ポニーに分類されます。
毛色は江戸時代には白毛(芦毛)が流行したが、現在では栗毛・鹿毛が中心です。性格は温和で賢く、四肢は短節で細いです。関節は骨太で蹄は緻密であり、体格に対し頭部は大きく、前髪や鬣が長く蜜毛なのが特徴になります。
野間馬の起源は、寛永 12 年(1635 年)に伊勢国桑名から松山城に転封になった藩主久松定行公が、ご舎弟の今治城主定房公に命じて、今治港の北4㎞の来島海峡に浮かぶ馬島に軍馬の放牧場を作らせ、多くの馬を放牧させたことから始まるとされています。
この放牧は、飼料不足と疾病の発生のため、多くの馬が死亡し失敗に終わりました。そこで藩は、松山領内の野間郷(現在の今治市乃万地区)一帯の農家に馬の飼育を委託して繁殖させることとしました。当時の馬は体高4尺(約 121 ㎝)を定尺として、この定尺より大きい馬は藩公から飼育費のほかに報奨金を与えることで増産を進める一方、この定尺より小さい馬は飼育費を支払わない代わりに農家に無償で払い下げられました。現在の野間馬はこの定尺以下同士の交配からできあがったものといわれており、「野間駒(ノマゴマ)」「野間子(ノマゴ)」「野間馬」と呼ばれ日本在来馬の中では一番小型の馬です。
四国地方には土佐駒(高知県)、越智駒(愛媛県)などの在来馬が飼育されてきたが、野間馬はその一種といわれています。
昭和 60 年(1985年)に8番目の日本在来馬に認定され、63 年(1988年)には今治市天然記念物として文化財に指定されました。
2014/02/01 04:24 | yamamoto | No Comments