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前回の続きです。
前回、地味なテーマかとは思いつつ、いつも以上に丁寧に書いたんですね(地味なだけに…)。
それが実を結んだのか、多少のご反響がいただけました。
コメント等くださった皆さま、ありがとうございました。うれしかったです。
で。
前回は、「指とピストン」というタイトルで、ピストンから指を離さない奏法の会得に努めている、ということを綴らせていただいたんですね。
そして、その話の中のポイントの1つに、“それは必要なことなのか”というのがありました。
それについて、コラムのアップ以後、若干考察を深めることができました。
それができたのは、同じくJunkStageライターの鈴木真一さんが、ぼくのコラムを読んでくださって、それに関する考察を書いてくださったからです。
該当コラムはこちらです。お時間がございましたら、ぜひお読みください!
鈴木さんは“元トンガ王国音楽教師”としてコラムを執筆されています。
ずばり、ご専門はトランペット。音大でトランペットを専攻されていたほどの方です。
今も現役でいらっしゃいます。
つまり、トランペット吹きとして、ぼくよりかなりバリューが高いのです。
で実は、昨年末のJunkStageの7周年パーティでお会いすることができまして、その時に件の奏法についてご意見を伺っておりました。
「必ずしも指とピストンがくっついていなければならない、ということはないだろう」とのご意見をいただいておりました。
で、この度改めて、鈴木さんにコラム内でもご考察いただけた、という次第なのです。
そのコラムによりますと、
「意識はしたことがなかったが、演奏して確認したところ、指はピストンからほとんど離れていなかった」と綴られております。
(その他、興味深い考察が展開されておりますので、お時間がございましたら、ほんと、ぜひぜひ!)
ところで。
ぼくは小学生時代にトランペットを始めたものの、中・高はトランペットをほとんど吹いていませんでした。
そして大学のジャズ研で本格的にトランペットを始めたものの、指導者につくことはほとんどなく、概ね独学でトランペットを練習してきたんですね。
(25歳くらいから2年間ほど、師匠について習っていたことはあるんですが)
なので、特に楽器を覚えたての時代に、一般的な指導カリキュラムを体験しておらず、普通はどうなのか、について、あまり分かっていなかったりするのです。
そんな中、音大で専攻されていたような方でも、“ピストンから指を離すべきではない”という指導は受けなかった、ということが知れて、とても有意義でした。
そして、“ピストンから指を離すべきではないということはマストではない”、と結論付けていいのでは、と思うに至りました。
そして同時に、“熟練するとピストンから指は離れなくなる” これもまた真理であると言えると思います。
さらに踏み込んで、以下のようなことも言えると思います。
他の楽器では、鍵盤なりキーなりから指を離すべきではない、ということが、楽器をマスターする上である程度早めに問題となるのに対し、
○トランペットでは、楽器をマスターする上で、そのこと以前にマスターすべきことがある(結構多く)。
○それらをマスターする頃には、自然、ピストンから指が離れなくなっている。
ということなのだと結論付けられます(自己完結)。
と考えるとですね…。
約25年もトランペットを吹いてきたのに、それができていなかった自分って…。
どぼじてどぼじて…(by 風 大左衛門)。
さてさて。
前回の内容をより深められたところで。
次回はいよいよ、カミングスーン的な勢いで、“なぜに今この技術の習得が必要になったか”について綴らせていただきますね。
しばし、お待ちください!
押忍