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2010/10/30

私が仕事場として携わっているセブの海中はサンゴ礁、砂地、岩礁、藻場、泥地、マングローブなどの様々な地形から形成されていて、生物が多く生息するための必要な餌となるプランクトンも多く発生しやすい環境も整っているため、セブの海は多種多様な水中生物が生息できる豊かな海を作っています。その中でもマクロといわれる小さい生き物たちが外敵などから生き抜くために藻場やサンゴ礁などのとても住みやすい良い環境が沢山あることも挙げられます。生物の豊富さはピラミッドの形でいうと一番下の層がしっかりと根付いて一番上に位置する大型種まで隈無く循環されて行くことで豊かな海を作ることになります。まさにセブの海は見事に循環したよい環境が形成されているので、本当にビックリするぐらいの生物たちが住んでいるのです。

 豊かなセブの海ですが、ここ最近かなり変化してきている感じがしてなりません。近年の異常気象による水温の変化などでサンゴやイソギンチャクなどの白化現象も年々増えてきているところに、さらにオニヒトデの異常発生もあり今までとは違う一年のような感じです。海に生息している生き物全てに言えることと思いますが、必要とされていないモノは存在しない。人間から見て不必要とされているオニヒトデなども実は海にとっては必要な生き物の一つなのではないのかと考えたりもします。異常発生によってサンゴのダメージもありますが、セブのサンゴは広範囲に広がっているので一年通して見ていくとサンゴの壊滅状態には陥ってなく、サンゴの種によってはオニヒトデも無くてはならない存在かもしれません。

でも近年の海の異常な現象はきっと海からのメッセージなのでしょう。メッセージを理解してこの海を守っていく事を私たち人間が行っていかなければならない時期にきているような気がしてなりません。

白化サンゴ

今回の写真

白化現象で死んでしまったスギノキミドリイシ

08:09 | nihei | セブの海 はコメントを受け付けていません

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