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2011/03/10

今回の話は、ひどく不謹慎な話かもしれない。
しかし、あえて今、書いておきたい。

実は、密かに、チェルノブイリに行ってみようと思っている。
そう、1986年、世界最悪の原子力発電所事故を起こした、あの場所に。

チェルノブイリ原子力発電所事故│Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/チェルノブイリ原子力発電所事故

なんでまた、急にそんなことを言い出したのかというと、
というのも、昨年末に、こんなニュースが飛び込んできたからだ。

原発事故のチェルノブイリ観光を解禁へ│CNN.co.jp
http://www.cnn.co.jp/world/30001211.html

その後の続報がぱったり途絶えてしまったので、
今夏なのか、まだ先になるのか、それはまだわからない。
ただ、解禁になったら、できるだけ早く訪れたい。

チェルノブイリの名を初めて耳にしたのは、
正に、この事故が起きたときのこと。
当時、まだ小学校にも上がっていなかった自分には、
もちろん、何が起きているのかなどわかっていなかったと思うが、
その土地の名前は、耳の奥にずっとこびりついていた。

あれから25年、ふいに耳にしたその名前が、
気が付いたら、四六時中、頭から離れなくなっていた。

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もちろん、かの地には、今もヒトは住まない。

しかし、山には動物が戻り、川には魚が戻ってきた。
木々は、ヒトのいない街を我が物のように覆っているという。

ただ、そのどれもが、どこか現実離れしていて、
写真で見せられても、強い違和感が残っていた。

自分の目で、いまそこで何が起きているのかを見たい。

その好奇心は、あるいは今回は暴走しているのかもしれない。
報道では、放射能汚染の可能性は著しく低いとされているが、
それだって、ある意味、行ってみなければわからない。
いや、行ってみたところでわからないかもしれないし、
行ってみたら、それで手遅れになるのかもしれない。

自分が汚染されて日本に帰ることで、
それが身近な人に悪影響を与えるかもしれないし、
そんなことは起こりえないのかもしれない。

で、普通の人は、あらゆる可能性を鑑みて、
きっと、行かない、という結論を導き出す。

そんな何もかもをわかっていて、それでも行くことは、
もしかしたら、それだけで罪なのかもしれない。

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記事の中にもあるが、実はいまでもチェルノブイリに行くことはできる。
調べてみたところ、以下のようなツアーが見つかった。

Ecological Tour to Chernobyl Nuclear Power Plant│Chernobyl Tour
http://tourkiev.com/chernobyltour/

ウクライナの首都キエフからの日帰りで、
あらかじめ企画されたグループツアーが1人160ドル(≒13,000円)。

これを高いとみるか安いとみるかは、意見の分かれるところだろう。

高いカネを払って、さらにリスクを重ねるなんて正気の沙汰じゃない、
と思う人がいて当然だし、安いと思う人にはきっと相応の根拠がある。
そして、たぶんその議論は、どこまでいっても平行線を辿る。

自分は、いま、160ドルなら、間違いなく払う。
そういう人間だし、これからもそういう生き方しかできそうにない。

2011/03/10 12:00 | fujiwara | No Comments