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そもそも、なんで熱帯魚を飼うようになったのか。ボクは小学3年生の頃から熱帯魚を飼い始めた。
仲良くなった女の子の家に遊びに行った時、その子のお父さんが自分の部屋で飼っていたのが熱帯魚のグッピーだった。それまで近くの川でコイとかフナとか地味な魚ばかりを自主捕獲で飼育していて、キレイな魚といったら神社のお祭りの出店で見る金魚すくいのキンギョくいらいだった私にとって、ヒラヒラフワリ~っと楽しげに水槽を泳ぎ回るグッピーは衝撃的だった。
(こんなにキレイな魚が世の中には存在するのか、、、)
そう思った。今まで飼っていた地味な日本代表魚はどちらかというと川から拉致してきたものなので野性味が強くて警戒心がありなかなか私に慣れなかったが、オヤジさんの部屋のその魚は私たちの物音に反応して一斉に寄ってきて「エサくれ!」っと言っているのだ。この違いにもビックリした。
(こんなに警戒しない魚が世の中には存在するのか、、、)
縄跳びだかなんだかやって遊んでいたと思ったけど、僕はそんなものどーでもよくなり、その子のオヤジさんにこれはなんと言う魚か、何を食っておるのだ、こんなの飼ってズルイではないか、というようなことを言ったと思う。そうしたらオヤジさんは、いっぱいいるから欲しかったらあげるよ、持っていきなさい、と言ってくれた。
(こんなに優しいオヤジさんが世の中には存在するのか、、、)
っと思いましたね。オヤジは水槽の中からヒラヒラの魚と地味な魚を2匹ずつ掬ってくれて、ヨーグルトのカラ容器に入れラップをして輪ゴムで口をとめた。「キレイなほうがオスだよ。メスはメダカみたいな色のほう。持って行きなさい」
私は大事に持って家に帰った。家に帰ると、家族は「それは熱帯魚だ、今ある道具では飼えない」と言った。聞くと、
①熱帯の魚なので水の温度を温める特殊な機械が必要、
②そういうことを教えてもらわなかったのか
③何も知らずにもらって来たのか、
④返してきたほうがいいのではないか、
⑤家族も飼い方は知らない、
という5項目が浮上した。
(こんなに重要なことを何も言わずにあげるよ、と言って笑顔で熱帯魚を渡してきたオヤジだったのか、、、)
元気に泳ぐグッピーを見つめて私はボンヤリ思っていた、しかし、そのうちそのグッピーはヨーグルトの容器の中でその活力を失っていった、今思えば、おそらく水温と酸素の低下でしょう。
父親は昔、隣の家の兄ちゃんがピラニアを飼っていたことを思い出し、兄ちゃんから水温維持装置と水槽照明を借りてきてくれた。ピラニアも熱帯魚なのだ。水槽はそれまでザリガニを飼っていた水槽を使った。ザリガニは川へ返した。
父親により26℃に設定された装置で水はその通り26℃になり、その中でグッピーはオヤジの部屋で泳いでいたように元気に玄関に置いたボクの水槽の中でも泳ぎ始めた。これには心トキメイタ。
毎日エサをやっていると、メスの腹は大きくなり、ある日眺めているとメスのケツからボロボロ子供が生まれてきた。これにはビックリした。グッピーは卵ではなく子供を生む魚だったことをそこで始めて知った。
「出産」は小学生のボクにとっても感動だった。30匹ぐらい子供が生まれた。家族も子供を生む魚ということは知らなかったらしく、みな感動し喜びを分かち合った。
初めての熱帯魚、始めて飼う奇抜なキレイな魚、初めての出産。
文句はなかった。この魅力にハマらないわけがなかった。私の熱帯魚生活が始まったのだった。