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今日は、作詞について書かせていただきます。
ソングライターとして成功しているわけではありませんので、戯れ言にはなってしまうのですが…。
それはそれとして。
ところでぼくらのバンドのオリジナル曲は、今、20曲あります。バンド自体は12年続いていますから、多くはないですね…(むしろ、少ない…)。
その中で、ぼくが作詞を担当させてもらった曲は、18曲(うち2曲は、ボーカル・青木さんとの共作です)。
ちなみに、そのうち作曲も自分で行った曲は10曲です(コードは自分で付けていません)。
作詞と作曲、自分的にどちらが難しいかというと、作詞です。
ぼくなりの主義として、メロディは制約のないところから生み出したいと考えていて、まずメロディありきで曲を作ります。というわけで、作詞するときにはすでに器(メロ)が決まっているわけで、それに当てはめる、というところが難しいんですね。
さらにいえば、歌詞がぐっとこなかったらメロも台無しです。
歌詞の出来、不出来が、曲の完成度に大きく影響を与える、という点もプレッシャーです。
でもようやく最近、ぼくなりにノウハウが積み上がってきた気がしています。時間はかかるんですが、作り方に筋道を付けられるようになってきました。
流れは以下のような感じです。
1・メロからイメージして、テーマを決める。
2・ストーリー(景色、状況)を考える。
3・ストーリーを踏まえた上で、とにかく言葉(文章)を、書けるだけ書く。
4・書いたものの中から、メロにはまる言葉を拾い集め、歌詞として構築する。
こう書くと、結構、簡単な気がしてきました…(公表したくない気分です…)。
そして、4の作業を進めるときにもキモがあります。
「メロのもっともぐっとくる個所に、もっとも印象的な言葉をはめることができるかどうか」。
ここが『命』です。
あとは、メロと言葉の相性にも気を配ります。言葉のイントネーションとメロとの相性、です。
う〜ん…。
生意気なことを言ってしまっております…。
といいつつ、敢えて続けさせていただきます。
世の中には、「この歌詞すげーな」、と思う曲がたくさんあります。一方で、「イメージの広がらない歌詞だな…」と感じられるものも、僭越ながら、あります。
だからこそ、自分で作ってみたいんですよね。
「なんてグレートな歌詞…」と思えるレベルに少しで迫る、そんな作品を、いつの日か作りたいです。
偉そうなことを書いてしまいましたので、作詞における、お恥ずかしいエピソードを1つ…。
勤め人だったころの話です。
月に1、2回は地方出張がある仕事だったのですが、出張に行く新幹線の中でできた曲が何曲かあります。
新幹線での移動時間は、作詞に没頭できる貴重な時間でした(飛行機よりも、新幹線です)。
とある曲を作詞していました。曲のメロとコードを打ち込んだデモをエンドレスで再生しながら(当時はMDウォークマンでした)、必死に作詞していました。
自分でメロに合わせて歌詞を心の中で歌ってみて、目頭が熱くなってくるような手応えを感じるものができた気がしました。
隣の席に、見知らぬ娘さん(推定年齢、21歳。ちなみに当時のぼくは30代後半だったと思います)が乗っていました。
完成したばかりの歌詞を、誰かに見てもらいたい衝動にかられました。
その娘さんに声をかけました。
「実は、歌詞を作ったんです。よかったら、見ていただけませんか?」
(うっわー、怖すぎるぜ…、おれ…)。
その方は優しい方でした(逃げ場がないですし、断れませんよね…)。
デモを聴きながら、携帯に打った歌詞を目で追っていただきました…。
「いい曲ですね」
(そう言うしかないですよね…)。
聞いたら、ダンスの勉強をされている娘さんで、週に1度、名古屋から東京のスクールに通っている、ということでした。
もちろん、それっきりです…。
あの時の見知らぬ娘さん、あなたに聞いていただいたあの曲は、一昨年の年末に発売したぼくらのバンドの1stCDに収録されています!
良かったら、完成版も聴いてみてくださいっ!!! (かなわぬ夢…)。
押忍