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昨晩、みのもんたさんの対談番組を見ていたのですが、はるな愛さんとの対談のさなか、みのさんが一度アナウンサーを辞めてサラリーマンになった時の話になっていました。
ラジオ番組で名前が売れたものの、ラジオブームが去ると仕事が無くなり、仕方なく父親の仕事を手伝いサラリーマンになったこと、しばらくしてテレビ局から声がかかり、プロ野球ニュースのキャスターになり、平日はサラリーマン、土日はキャスターの生活を続けたこと、どの話も一度音楽を辞めてサラリーマンになり、再度音楽の世界に復帰した私には深く共感出来る内容でした。
一番胸に刺さったのは「この世界は意外に冷たくて、復帰してみると『何をいまさら』なんて声が聞こえてくるんだよね」という部分。他人事ではありませんでした。
実際私も辞めた時には「変な宗教にハマった」などと心ない噂を流され、復帰してみたら、一度辞めた人間に仕事の依頼をくれる人は限られていて、「見返したい、頑張らなきゃ」と思う反面、正直「元通りのペースで仕事をするのはもう無理なんじゃないか」と思う時もよくあります。
もちろん、自分が仕事を依頼する立場なら、ブランクがあって復帰した人間の技術には疑問を持つでしょうから、この状況も納得はしていませんが理解はしています。
でも、そんな中でもお仕事、演奏機会があるだけでもまだ良い方だと思うようにしていますし、だからこそチャンスをくれる人や団体には心から感謝の気持ちを持っており、客演する際にはベストを尽くすべく努力しているつもりですし、自らも積極的に演奏の機会を作るようにしています。
実は、私も復帰してしばらくは生活費捻出の為に派遣社員をやりながらの演奏活動でした。完全復帰までは全く休みなど無く、本当に多くの人と知り合い、いろんな体験をしましたし、今では他人にどう思われようが何を言われようが気にならない、他人の噂に流されず自分で判断をする強さが身につきました。
そして、一度離れた事で音楽に浸れる時間に心から喜びを感じるようになりました。ギャラの金額なんて大した事じゃない。弾く場所があるだけで本当に幸せなんです。
まだまだ書きたい事はたくさんあるんですが、そんな意味で昨晩の番組はいろいろ考えさせられ、現在大成功を収めているみのもんたさんには勇気や希望を頂き、今後もう一度頑張るべく気合いを入れ直す良いきっかけになりました。
みのさん、勇気をありがとう。