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2011/01/16

大学生時代に格言がありました。
「単位は落としてもボールは落とすな」
確実に廃人フラグ臭がぷんぷん漂ってくるこの言葉ですが、
大学でジャグリングに出会い、ジャグリングに熱狂するあまり単位をドロップ(落とす)してしまう人は珍しくありません。
それは、バイトとか遊びにかまけて単位を落とすのではなく、
本当に「暇さえあればジャグリングをしていて」その為に単位を落としてしまう人がいるのです。

僕の友人などは、1ヶ月ジャグリングをしないと発狂して死ぬといいます。

東京の某大学のジャグリングサークルには、「徹ジャグ」という言葉があり、
サークル合宿の集合場所に集合の前日から集まって、集合時間までずっとジャグリングをして過ごすらしい、という噂を聞いたこともあります。
当然、合宿の最中もずっとジャグリングをし続けるらしいです。

それほどまでに中毒症状があるジャグリング。
まだジャグリング経験が1~2年だったころは、想像もつきませんでしたが、
いまや、【それまで海外旅行の経験のなかった】 (←ここ重要)僕が、
ジャグリングのイベントのためだけにアメリカまで行ってきてしまうくらい中毒症状が出ております。

各地で開催されるジャグリングのイベントに、「ジャグリングフェスティバル」と呼ばれるものがあります。
前回紹介した「ジャパン・ジャグリング・フェスティバル」もその一つです。

ジャグリングフェスティバルとは何か!
ずばり、上に書いたようなジャグリング中毒者(通称「ジャグルホリック」)たちが、一同に会するお祭りでございます。

ぶっちゃけ、このお祭りは楽しい!
朝起きて、体育館に行き、ひたすら物を投げたり、回したり、いじったりして、
疲れたら人が物をいじるところを見たり、ビデオ撮影をしたりします。

昼ごはんは地元のおいしいものを食べます。
そして、昼ごはんを食べたら、また物を投げたり、回したり、いじったりします。

時々、物のいじり方が巧い人にいじり方を教えてもらいます。
夕方くらいになり、大分体が疲れてくると、劇場に移動して、すごく物のいじり方が巧い人をみんなで見ます。

すごく巧い人の演技を見た後は、気の合ういじり仲間とファミレスや居酒屋に行き、
食事をしながら、非常に濃い話をします。
やがて、閉店時間を迎えてホテルに戻りますが、たいてい同じホテルに泊まっているいじり仲間がいるので、
夜遅くまで濃い話をします。
中には、ホテルの中庭などで徹ジャグをして、まだ物をいじる人がいます。

ところが、翌日の早朝に目当てのイベントがあったりするものですから、
朝、ちゃんと目覚ましをかけておいて、よろよろしながら会場に向かいます。

イベント開催中は、常に寝不足と筋肉痛との戦いです。

国際的に有名なフェスティバルは2つ。
北米で開催される「International Jugglers Association Summer Festival」(通称IJA このIは主にアメリカとカナダのことですが…)
と、
ヨーロッパ各国で開催される「European Juggling Convention」(通称EJC)です。
日本にいると、以前紹介した「Japan Juggling Festival」(通称JJF)が一番身近なフェスティバルです。

JJFの開催期間は例年3日間なのに対し、IJAとEJCは7日間ぶっ通しで行われます。

どのイベントも、開催地は毎年代わり、例えば、JJFなら第一回の1999年から、
東京→京都→名古屋→川崎→仙台→名古屋→大阪→東京→静岡→神戸→千葉→山口
ときて、今年は東京で開催の予定です。

IJAは、ホテルが併設されたコンベンションセンターで開催され、ジャグリング可能な体育館やコンベンションルームは24時間開放されています。
恐ろしいことに、24時間ほぼいつ行っても誰かがジャグリングをしています。(※ただし、フェスティバル終盤になると、朝は人が少なくなる・・・・・・)
途中途中、ゲストのステージなどが開催される時間帯以外は、ほぼ全員が体育館で過ごす感じです。

IJAの様子

↑は、IJAの写真です。惜しくも、みんなg物を投げている瞬間の写真が見つからなかったのですが、ここにいるみんなジャグラーです。床に散らばった道具にも注目。
EJCは、キャンプ場を含んだ総合施設のような場所で開催され、体育館よりは、アウトドアのジャグリングがメインです。
フェスティバル中は、ジャグリングだけではなく、バーベキュー等で楽しむ人たちも多いようです。
ホテルなんか取らずに、テントなどを持参する人の方が多いんだとか。
こちらのフェスティバルも、やはり24時間誰かしらがジャグリングをしている様子が見受けられるそうです。
(残念ながら、僕はEJCには行ったことがないので、人に聞いた情報です。)

JJFは、上記2つのフェスティバルに比べると、お国柄を反映してか、比較的おとなしいものです。
体育館は、朝9時に開き、夕方は17時まで、その後は、劇場に行って、ゲストやトップジャグラーのパフォーマンスを楽しみ、
各自が準備したホテルに戻っていきます。(そして、ホテルでディープなトークをする。)

ちなみに、2010年は、徹ジャグ派の方々のために、JJF史上初めて24時間オープンのインドアの会場ができたそうです。
(ただ、残念ながら、僕はこの年は未参加です。)

どのイベントも周りはみんなジャグラーだらけ。5つのボールを投げただけでは、見向きもされません。
それどころか、隣で7つのボールを投げる人がいるかもしれません。

JJFでも、IJAでも、開催されるイベントは大体似たようなものですが、
例えばJJFではどういったイベントが開催されているかというと……

・ワークショップ
……上級者を講師とし、1時間程度で技や見せ方などを教えてもらえる。

・ゲーム
……ジャグリングにちなんだゲームを行う。

・フリーパフォーマンス
……飛び入り参加可能のショー。体育館内で行われるので、一番くだけた感じで見ることができる。

・ゲストステージ
……その年のゲストによるショー。 通常は体育館近くの劇場で開催される。一般観覧もできる。ただし有料。

・チャンピオンシップ
……その年の「チャンピオン決定戦」。 一番盛り上がる。空席があれば一般観覧もできる。なんと無料。
さて、これまで、僕はJJFに10回、IJAに3回参加をしました。
JJFは、日本国内で開催されるので毎年参加します。
残念ながら今年(2010年)は、諸事情があり参加できなかったのですが、
来年(2011年)は東京開催ということで、場所も近いですから間違いなく参加するでしょう。

また、EJCにも是非一度行ってみたいと思います。
友人いわく、IJAとはまた違った楽しさがあるということなので。

IJAは……しばらくはいいかなと思っています。
大きな理由は
・会社でもそろそろ重要な役割を任されるようになったため、休みが取りづらくなった
・日本のレベルが上がってきたため、IJAに行かなくてもハイレベルなジャグリングを楽しむことができるようになった
といったところでしょうか。

休みが取りづらくなったという点ではEJCにも行きにくいのは同様ですが、
仮に休みが取れるのだとすれば、次はIJAではなくEJCを選ぶでしょう。

そして、もう一つ、
・2010年に、目標だった「チャンピオンシップ」に出場できた。(ビデオ審査を突破しないと出場できない。)
ということがあります。

IJAのチャンピオンシップは、年に7人程度しか出場することができない狭き門です。
これに出場することは、僕の大きな目標の一つでした。
勿論、この上には「チャンピオンシップで入賞する(つまり3位以内)」という目標もありますが、
現状の僕の腕では無理かなと思います。(もっと練習すれば話は別ですけれどね。)

とりあえず、その目標を達成してしまった以上、もはや片道10時間以上かけてIJAに行く理由が無くなってしまいました。
海外の文化に触れるというのは楽しいことではあるのですが、
アメリカはもういいかな、と(笑) そう思いますね。
ご飯も日本の方がおいしいですし。

そういえば、海外に行ったジャグラーはみんな言いますね。
「ご飯は日本が一番おいしい」って(笑)

フェスティバルの一番のメインイベントは、やはり「チャンピオンシップ」です。
この「チャンピオンシップ」の参加者は、毎年並々ならぬ力の入れようでこの大会に向けた準備をします。

僕が始めて参加したJJFは、前にも書きましたように2000年のものですが、
毎年目を見張るほどレベルが上がり続け、今や予選を突破するだけでも至難になっています。

次回は、そんな「チャンピオンシップ」について語ることにさせていただきます。

2011/01/16 08:00 | ryuhan | No Comments