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2011/12/18

十勝、釧路方面に久々に出張していました。

比較的天気には恵まれて、先ほど帰ってきました。

朝の根室地方、別海町の放牧場の風景です。

こういう風景を見たのも久しぶりです。

寒いけど、冬は景色がきれいなところはいいですね。

さて、

プレパラート・・・・・には特別の思いがあります。

学生時代はプレパラートの虫であったように思います。

とにかく、組織標本を顕微鏡で見るのが好きでした。まあ、趣味でした。

職業にしても良かったのかもしれませんが、当時そのような発想にはなりませんでした。

職業人になることしか頭にはなかったです。

私は、性格的にも、作業的にも「細かなこと」には熱心でないというか、気にしないと言うか、こだわりがありません。

しかし、こと組織切片に関してはこだわっていました。

組織の「固定」「透過」「薄切」「染色」「封入」の過程でいろいろな条件を設定していたように思います。

特に、「薄切」には神経を使いました。

湿度と温度、時間帯・・・・・感覚的なものですがこれがうまく条件が揃わないとよい薄切ができないのです。

初めて、「薄切」する人は90%くらいはまともな標本にはなりません。

当たり前ですが・・・・・ 結構細かい作業が必要なのです。

必ずしも外科医が「器用」とは言えないと同じで、状況、職業が人を作ると感じています。

今、釧路に居るはず・・・・・予約投稿なのでして・・・・・

1万枚くらい、卒業までにプレパラートを作成しました。

自分専用の標本用のロッカーを持っていて、数えたことがあります。

HE染色だけでなく、PAS染色、と銀染色等の特殊染色。後半は抗体反応を活用した染色も行いました。

結構な額の研究費を使っていたように思います。教室はそれなりに自由にさせてくれたのです。先生がおおらかと言うか・・・・・

その代わり、教室の他の仕事にも積極的に参加しました。

材料の入手、献体の運搬、教材の作成等々・・・・・・

夏休みとか春休みはそれに時間を費やしました。

好きでしたから苦ではなかったですね。

卒業してからは、一度も標本を作製したことはありません。

ときどき、母校の教室に行くのですが、懐かしいパラフィンの匂いがします。

今の研究スタイルは昔とはテーマも材料も手法も異なるものです。

研究も時代が変わったのです。

卒業してからは、一度も標本を作製したことはありません。

ときどき、母校の教室に行くのですが、懐かしいパラフィンの匂いがします。

今の研究スタイルは昔とはテーマも材料も手法も異なるものです。

研究も時代が変わったのです。

マクロからミクロ、電顕から遺伝子レベルまでドンドン進化していきます。

二次元的なものから三次元的研究に更に進化するのでしょう。

しかし、基本は純粋な形態学であるべきでしょう。

やはり、顕微鏡で見て分かるものに魅力を感じます。

電顕もすばらしいですが、プレパラートには魅力があります。

何かわくわくします。

細かで小さな世界をプレパラートという世界で見ることに今も魅力を感じますね。

今、「薄切」できるか?

時間があれば、何とか思い出せるかも・・・・ですね。

2011/12/18 09:33 | shigenobu | No Comments