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2011/07/14

前回の記事で「佐渡裕さんのベルリンフィルデビューをこれだけ取り上げるなら、海外で活躍している日本人演奏家はもっといるのだから、日本のメディアはもっと彼らを取り上げるべきだ」という主旨の文章を書きました。

これについて電車の中で考えていて、ふとスポーツ新聞を読むサラリーマンの姿が目に入ってきました。野球やサッカーから競馬、釣り、果ては成人向けの記事まで掲載しているスポーツ新聞や某ゴシップ誌のような存在が、クラシックの世界にはありません。

そこで思ったのが、無責任でお気楽なクラシックのゴシップ誌があったら面白いのになあ、ということ。もちろん、聴衆のイメージを崩してはいけないのがクラシック音楽ではありますが、正直それはハリウッドスターをはじめとする海外セレブだって同じこと。私はワイドショーには興味がありませんし、パパラッチやワイドショーのレポーターのような存在が大嫌いですが、それでもゴシップ誌が売れ視聴率が取れるのは、所詮は他人に過ぎないのに、そういった世界に生きる人々のプライベートに憧れ興味を持つ人々が多く存在するからですよね。クラシックの世界における男女の話題は実に豊富ですし、芸能界よりも刺激的かもしれません。著名な奏者の楽団移籍は、プロ野球選手の移籍同様様々な事情があったりします。有望な若手演奏家が出てきたら特集を組んだりしても良いのですが、よくクラシック専門誌にあるようなお堅い記事ではなく、その人の趣味の世界を掘り下げていっても良い。

「●●と●●熱愛発覚!!朝まで六本木でアンコール!」なんて下世話で最低な見出しが載っていたらちょっと面白い。ひとまずモラルの問題は置いておいて、商売としてはアリじゃないでしょうか。リハーサルに行って「今朝の東クラ(「東京クラシック」、いわゆる東●ポみたいな・・・)読んだ?」「だってあそこの記事飛ばしばっかりじゃん」なんて会話が弾んだり弾まなかったりするかもしれません。

そして、演奏会の批評については、同じ演奏会について音楽評論家と演奏家、そしてその演奏会を聴きに行った全くのクラシック初心者に同時に書いてもらう。知識は豊富ながら演奏の経験がない批評家と、現場をよく知っている演奏家の意見の違いを明確にし、さらに全くの初心者がどう感じたかをはっきりさせる事でそれぞれの空気感の違いを感じ取ることが出来るように思います。

オリコンのように、「人気オーケストラ」「今月良かった演奏会」なんてありがちなランキングに始まり「男前ランキング」「ブサイクランキング」なんてコーナーもあったりして、5年連続1位に輝いたら殿堂入りしたりして。お笑い芸人と違ってブサイクはイメージダウンになるから難しいかな。最近はビジュアルを重視したクラシックのアーティストも増えてますから、女性編はそこそこ盛り上がると思います。

サッカーみたいに「国内組」「海外組」なんて分けてみたり、またフリーの演奏家に少しスポットを当ててみたり。「いま旬のフリー奏者はコイツだ!」なんて面白そうじゃないですか?そこからまたお仕事が増えるかもしれないですね。

これもサッカーとかぶりますが、オーケストラの演奏会ごとに各奏者に採点をつけるのも面白い。「××××・・・6.5 乱れがちなセクションにあって一際素晴らしい統率力を見せた」「○○○○・・・4.5 落ちる、飛び出す、プロ以前の問題」みたいな。まあ、誰が採点するのか、全員見ることが出来るのかという問題もあるのでおれは実現不可能でしょうね。

オーディション情報を発表すると共に、競馬のようにその予想をするのも楽しいかもしれません。「本命はよくエキストラに行って顔も売れている●●だが、対抗は実力で勝る○○。勝負の分かれ目は音色と人間性か」とか。そうすると前日あたりに「速報!××が棄権!!」なんて記事が出てまた盛り上げたり・・・しまいにはtotoのようにギャンブルに発展しちゃいそうですね。

電車の中で思いついて妄想をしているだけでまだまだアイディアは湧いてきます。

客層の限られているクラシック界ですから最初は無料配布から始める必要もあるでしょうし、スポンサーの力は絶対ですが、財力に余裕がある企業の方、被災地復興が落ち着いてからでも良いので、暇つぶしに発行してみませんか?

以上、くだらない思いつきでした。

 

2011/07/14 05:03 | sumi | No Comments