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2014/11/17

雨の降り始めの匂いってありますよね。

ふわっと香り立つ、土の香り。

先日ワークショップで石垣島の土の香りを蒸留しました。ロッテルダム市アートセンターからコミッションを受けていた、ここ1年がかりの「土の香りプロジェクト」の集大成でした。

雨の匂いは、専門用語で「ペトリコール Petrichor」というそうです。雨が降らない日照りの間に、植物が土中に放出する油分が、雨により蒸発して匂いを発するのだとか。「石の匂い」を意味し、オーストラリア連邦科学産業研究機構の鉱物学者Isabel Joy BearとR. G. Thomasが1964年にネイチャーに発表した、論文の中で作られた造語です。

また、雨上がりの匂いは「ゲオスミン geosmin」がその原因とか。土のツーンとした香りです。「大地の臭い」を意味し、下水道から発生するカビ臭の原因物質です。
藍藻や放線菌、特にストレプトマイセス属などの微生物によって産生され、それらが死んだときに放出されます。コイやナマズなど水底に住む淡水魚が持つ泥臭いにおいのもとでもあります。

みなさんはどちらの香りが好きですか?

2014/11/17 01:44 | maki | No Comments